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1173. 匿名 2024/04/13(土) 21:39:55
>>1150趣味全振り&闇病み
⚠解釈違い⚠🎴「油断しないで、先輩」2話目
※何でも許せる方向けです
「先輩、お疲れ様でした」
彼がグラスをこちらにそっと近付けてくる。
「竈門君もね!一緒に担当した企画、竈門君のおかげで最後までやりきれたから。本当にありがとう。感謝してる」
私もグラスをカチンと合わせた。
「いえ、俺は大した事はしてないです。先輩達のおかげですよ」
と殊勝な面持ちでペコリと頭を下げた。
竈門君の控えめで真面目な態度は社内でもかなり評判がいい。先輩を立てるけど言うべき事はちゃんと言う。すぐ下の後輩の面倒見も良いし、上司にも可愛がられている。将来有望なのは間違いない。
「炭治郎ってホント有能ですよね!ガル山先輩もそう思いませんか?」
竈門君の隣からモブ崎さんが勢いよく顔を出した。
「うんうん、思うよ。竈門君は真面目に仕事頑張るし、品行方正だから上司にも後輩にも好かれてるし、いつも助かってる」
「いえ。今の俺があるのは先輩達のおかげです。本当に」
「同期の中でも一番頼りになるんだよね、炭治郎って」
「そんな事ないよ」
モブ崎さんが竈門君を見つめる目線が熱っぽい。恐らく気のせいではないし、竈門君も照れくさそうにしている。
(モブ崎さん、竈門君が好きなんだろうなぁ)
私は爽やかなサワーを一口飲んで、また彼らから目を逸らした。こういうのは気付かないフリをするのがいい。社内恋愛は個人的には反対じゃない。自分だって当事者だし、と、そっとため息をついた。
(今思えば大変だったけど…)
企画を担当した当時を色々思い出す。
竈門君は新人の中では大抜擢だったし、私も初めてのリーダーで失敗は出来ないと緊張した。おまけに、付き合っている別部署の同僚とは、仕事が原因でケンカが重なり、心に余裕もなかった。
だけど、もうそれも終わり。そろそろ元の状態に戻りたいしちゃんと仲直りもしたかった。
(あとはタイミングだけよ、うん)
そんな彼は、自分達のテーブルより少し離れたところで可愛い後輩達と楽しそうに飲んでいる。
(何よ、自分がこんなに悩んでるのにあんなにデレデレしちゃって──)
私は煽るようにグイッとグラスを傾けた。
つづく
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1188. 匿名 2024/04/13(土) 21:55:23
>>1173趣味全振り&闇病み
⚠解釈違い⚠🎴「油断しないで、先輩」3話目
※何でも許せる方向けです
飲み会も後半に差し掛かり、酔う社員も増えてきた。
遠くのテーブルでは彼氏がまだ上司や後輩と飲んでいる。そろそろお開きも近いのに。帰るまでに、どう彼氏に声をかけようかと考えていると…
「ガル山先輩すいません。私ちょっと酔ったみたいで…」
とモブ崎さんが言い出した。
「え、ちょっと大丈夫?ウーロン茶飲む?」
「大丈夫です…あっ」
立ち上がったモブ崎さんがよろけそうになるのを竈門君が支えた。
「炭治郎、私もう帰ろうかな…」
「俺がモブ崎を外に連れて行きます。先輩、すみませんが一緒にタクシー捕まえてもらえませんか?」
「いいよ。私も帰るからちょうど良かった」
竈門君がモブ崎さんを連れ、私は自分の荷物と彼女のバッグを持って店を出た。
春先とはいえ夜は結構寒い。他にもタクシー待ちの人がいて何台か見送った後、すぐに乗れそうな車を見つけ手を挙げた。これでもう大丈夫だろう。
「竈門君、モブ崎さん乗せてあげて。私はこのまま帰るから」
「えっ、でも先輩は…」
「竈門君もモブ崎さんもお疲れ様。気を付けてね!」
私は逃げるようにその場を後にする。何となくその後の展開が読めるような気がして一人で苦笑する。
(何に気を遣ってんだか、私。社内恋愛の火種作ってどーすんの)
とりあえず2人を振り返らないよう、コートのポケットからスマホを取り出した。彼氏に連絡するもやっぱり取らない。仕方がないので音楽を聴きながら歩くことにした。
繁華街の道沿いには桜の木が並んでいて、はらはらと花びらが落ちてくる。時々立ち止まっては桜を見上げてぼんやり眺めていた。すると───
「先輩!!」
という声と共に、笑顔でこちらに走ってくる竈門君が見えたのだった。
つづく
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