ガールズちゃんねる
  • 1145. 匿名 2024/04/13(土) 21:19:39 

    >>482
    【お題】

    春のワンナイト🐚‎🤍

    𝒌𝒊𝒔𝒔...𝒎𝒎𝒎𝒎𝒘𝒂𝒉...💋

    +33

    -11

  • 3832. 匿名 2024/04/18(木) 21:49:56 

    >>1145 ⚠️🐚
    湯から出て自室に向かって歩いていたら、私の部屋の前の柱に1人の男が寄りかかって立っていた。
    廊下の行燈の光に照らされていた男は柱の悲鳴嶼行冥様だ。

    もう寝るのか上着を一枚脱いでいつもより白に近い着物で立っていた。月明かりのせいか、涼しそうな顔と何を考えているのか掴めない不思議な雰囲気がその魅力を際立たせた。

    「いい夜だな。今夜は満月らしい。雲もなく、空気も澄んでいる。月のまわりに光の輪が見えるようだ。まぁよく見えてはいないが」

    彼は私に見えないはずの流し目を送り、自然の美しさを語る。
    「えっ…そうですね。…本当に月が美しいですね。」
    話に合わせるために慌てて月を見上げる。確かに綺麗だけど私が見惚れるのは彼の方。さりげなく横目で彼を覗き見ると壁に寄りかかったまま月を見上げていた。
    互いに何も話さない。
    私の部屋の前が一番月が眺めやすい。それなら邪魔をしないようにと思い立ち去ろうとしたら、それを阻むように話しかけられた。
    「つれないな。無視するのか?ずっと君を待っていた。私には月よりも君の方が魅力的だ。」
「えっ、いや、そんなそんな…。」
「嘘じゃない。こんな綺麗な夜に君と添い寝がしたい。」
「そ、添い寝?」
「極楽浄土に連れていってやろう。」
    煽てたと思ったら急な誘いに変わる。考える間もなく彼は私に近づき、慣れた手つきで障子を開け、部屋の真ん中にある布団に目を向けた。

    鬼殺隊最強の柱とて男ではあるが、まさかその様な人が、ただの藤の花の家で働く私の様な娘に興味を示した理由を瞬時に理解した。
    と、同時に少し冷めていく何かを感じる。
    虚しさと言えばいいのか。
    柱が言えばその身を差し出すのが暗黙の了解。

    一瞬怯む。だがそんな私の手を引いて彼が一歩部屋に踏みだす。
私は握られた手を振りきれず、まるで催眠にかかったように彼の背についていき気後れしながら向き合った。
    「湯上がりのいい匂いがする」
    思考力や判断力を奪う彼の言葉。
恋仲でもない人との肉体関係なんてと言うのを黙らせてしまう彼の色気。
こんなの良くないと思いながらも、おとなしく脱がされて促されるがまま顔を寄せ、互いの唇に触れていた。
    
今夜の満月はずるい程眩しい。
朝日のようにしっかり体を照らしてしまう。顔を両手で覆っても彼の意地悪な手が私の手首をまとめて握って頭の上で拘束した。
    「私はよく見えないから。恥ずかしがらずに全て曝け出せばいい」

    彼に全ての主導権がある。
    余裕のある笑みが憎たらしい。
自分の顔が快感で歪んで醜いにも関わらず彼から目を逸らせない。ただ、それを堪能している余裕はない。彼の手や舌が私を追い込んでいくので私が彼を堪能させる側に回される。
余裕がない私は甘い声を堪えて眉を寄せた。

    「君は私を煽るのがうまい。本当はもっと長く楽しみたかったがそろそろ我慢ならない。私の名前を呼んで達してくれ。」
    頭が真っ白になった。苦しさと気持ちよさが混じった困惑の悲鳴が漏れて、身体が麻痺して記憶が薄れる。
    「ご無沙汰だったか?…気をやるまで抱いて今までの男を忘れさせてやろう。」
    自信に満ちた台詞。その言葉にしっかり添えられる暴力的な快楽。
この男を相手にして余裕を保てる女などいない。理性を失った私は彼に抱きついて喜んだ。強請れと言われれば素直に強請り、恥じらいを捨てて彼の体を堪能した。2人の動きが壁に影となって映し出されていたのに気づく。
    それを見ながらまさに二つで一つになっている男女の影を見て小さく笑った。

    
彼とは一夜限りだろう。とても儚くて綺麗で眩しい交わりとして記憶に残しておきたい。
気絶しそうな私は月の光で映し出される影を見つめながら唇を噛んだ。

    +47

    -15

  • 3945. 匿名 2024/04/19(金) 01:33:28 

    >>1145「春のワンナイト」

    🍃🐚⚠️解釈違い
    ⚠️なんでも許せる方向け、時代考察適当です。

    『さくら舞う』①

    春の埃っぽい風に紛れて、桜がまたひとつどこかへ飛ばされていった。
    薄桃色のその花びらは小指の爪ほどの大きさしかなく、薄っぺらくてなんとも儚い存在だ。
    この時期になると思い出すことがある。それは俺が鬼殺隊に入る前のことだった。

    ──「ねぇあんた、大丈夫かい?」

    もう何日も食っておらず、いよいよ切羽詰まっていた俺は、虫が集っていた樹液を見つめていたのだ。これだけ生き物を魅了しているそれは、人が食べても美味いのだろうか。そんなことを考えるほどに俺は困窮していた。
    指先を伸ばしかけては手を下ろす…その作業を数度繰り返していた俺に声をかけてきたのがその女だった。
    ぼうっと振り返った俺の顔を覗き込む女は、「なんだい、腹が減っているのかい?」と尋ねると、俺が答える前に「ほら行くよ」と歩き始めた。
    事態が理解出来ずにその場に突っ立ったままの俺を振り返った女は「早く!」と手招きをした。そんな女の髪を風が揺らし、俺の頭上で咲いていた桜がひとつ色白の頬を打ち、驚いたような顔をした女は次の瞬間照れくさそうな顔を花びらと同じ色に染め、微笑みを俺に向けた。

    +27

    -6

  • 12061. 匿名 2024/05/04(土) 23:50:42 

    >>1145
    【春のワンナイト】🐢
    ⚠️🐚?⚠️解釈違い⚠️同期の🪓くん(同じ部所)

    朝、目を覚ますと見慣れない部屋のベッドの中にいて布団を捲るとスーツのシャツとスラックス姿のままだった。
    待って……待って……!!嘘でしょ………。
    ガル子「ったい……」
    頭痛がしたと同時に全身の血液がサーッと引いてしまった。
    昨日の夜は新入社員の歓迎会があってノンアルを飲みながらみんなの話を聞いていたら上司に飲まされてから記憶が無くなった。
    ポカーンとしてると部屋の扉が開いた。
    ゆう「起きたか?──酔っ払いさん」
    この部屋の主の時透くんが起こしにきた。
    ガル子「時透くん……!!あの……昨日の夜って……その……」
    この状況が追い付かず時透くんに聞いてみる。
    ゆう「ん……歓迎会でモブ山課長代理に結構強めの酒飲まされて寝たからそのまま俺の家に連れてきたらジャケットをポイって脱いで寝落ちしたんだよ……」
    ガル子「な……何かごめん。ご迷惑をおかけしました。」
    ゆう「…………別にいいけど、ちゃんと責任取れよな。気持ち抑えんの大変だった……。俺、リビングのソファーで寝たんだからな……」
    ちょっと赤らめて答える。
    ガル子「あの責任とは……?」
    そう聞き返すと私の所に来て軽く顎をクイッとしてきた。
    ゆう「はぁ……俺と付き合えって事だよ」
    耳まで真っ赤な時透くんに「はい」って返事をした。

    ──終わり──

    +27

    -9