ガールズちゃんねる
  • 19344. 匿名 2020/10/14(水) 08:12:35 

    あるいは、(=もしはまた)、粟津の原を分け入って猿丸大夫の墓参り。
    帰りがけに、花や木の実を、仏さんと自分用のお土産に採って帰る。
    「もし」夜が静かだ「と」(=夜しづかなれば)、
    死んだ人に思いをはせ、猿の声を聴いて泣いちゃう。
    蛍は遠くの篝火みたいだし、暁の雨は嵐みたい。
    山鳥の鳴くのを聞いても、両親の声のように聞こえ、
    鹿がしょっちゅう来るなあと思うにつけても、
    そっか、自分が鹿の生活圏に踏み込んでんだと思う。
    「或いはまた」、消えかけの火を無理やり起こして、
    夜中に目の覚めた時にあったまる。
    虎狼野干の住処ってわけでもない所だから、梟の声もそんなに不気味じゃない。

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