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1. 匿名 2018/07/14(土) 15:49:58
夏といえば、肝試しの季節ですね。
みなさんがこれまでに一番怖い思いをした肝試しの体験談を聞かせてください。
ちょっと怖い話を持ち寄って涼をとりませんか?
主が一番怖かったのは、学生時代に友人と訪れたとある山間のさびれた別荘地に滞在した時の晩にした肝試しです。
そこは山奥で街灯などひとつもない上に、その日はちょうど新月で月明かりもありませんでした。
目の前になにがあるかさえも分からないような真っ暗闇のなか、私は友人と二人で宿から少し離れたところにある湖に向かって歩くことにしました。
なにしろ寂しいところなので、細い道路には私と友人以外に歩いている人はおろか、車の一台も通りません。
辺りに響くのは、私たちの靴音と虫の声と森の木々の葉ずれの音、どこか遠くから聞こえる動物の鳴き声ばかり。
携帯電話は圏外で使えず、真っ暗な異界のような場所に迷い込んでしまったようで、一歩踏み出すごとに足が竦みます。
懐中電灯を持っていなかったので隣にいるはずの友人の顔もまったく見えず、黙っていると自分が独りきりでそこにいるように錯覚してしまいそうでした。
「人は五感を奪われると発狂する」と聞いたことがありますが、ほぼ完全な闇のなかで視覚を遮断されたような状態で、私はひたすら本能的な恐怖におののいていました。
同行した友人がその異常な状況に興奮したのかやけにハイになり、しだいに普段の彼女では考えられないようなおかしな言動をとり始めたことも私の不安を煽り立てました。
どうにか目的地にたどり着いた時には、手足がガタガタと震え全身にじっとりと嫌な汗をかいていて、とにかく一刻も早く帰りたくてたまらなかったです。
湖を眺めたあと、来た道を引き返して宿の灯りを再び目にした時には「ようやく人間の世界に帰還することができた」とホッとして、少し泣いてしまったのを覚えています。+25
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