1. 2016/07/30(土) 14:44:02
肉体を酷使する仕事でありながら、登場する女性たちはみな明るい。「デリヘルで勉強したことが介護に活かせる」「介護のストレスをデリヘルで解消している」と前向きだ。しかし、介護の仕事を続けたいから、時間の融通がきく風俗で働くというのは、なんという矛盾だろう。著者は「介護職の女性=デリヘル嬢をしていると言っているのではない」と書いており、そういった方々は少数かもしれない。しかし、高齢者数が増加し介護施設不足が叫ばれている一方で、副業をしないと生活できない、子供の学費が払えないという現状が確実に存在する。
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現在、要介護(要支援)認定者数が約618万人に対して、介護職員が171万人 (2015年11月末)。特別養護老人ホームへの入居待ちは52万人と言われている(2015 年/厚生労働省)。すでに人手が足りない状態なのに、訪問介護の平均月給約18万8000円、介護職員は約19万4000円(公益財団法人介護労働安定センター『平成25年度介護労働実態調査』)と低賃金は改善されないまま。本書に登場する女性は、訪問介護のヘルパー、施設職員、作業療法士、外国人介護福祉士、ケアワーカーなど様々だ。生活の背景もシングルマザー、既婚者、彼氏アリとそれぞれ異なる。共通するのは、家族のために生活費をデリヘル嬢の副業で