1. 2025/09/08(月) 10:06:08
「造田は何もしゃべらず、下を向いて一日を過ごしています。“お茶要りますか?”と聞いても、やや間を置いて手でバッテンの合図をするくらいで、私は彼の声を一度も聞いたことがありません」
「汚くてもどうしようもない人間で、シャツも洗濯しないから、白いシャツが真っ黄色になってしまっているんです。トイレも絶対に流さないので、房は臭くて仕方がない。一言で言えば、“廃人”同様の人物」
扱いにくさでは、フロアで屈指だったという。
(中略)
執行の遅れの背景には、造田の精神状態が影響していると思われる。刑事訴訟法479条には、「死刑の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは、法務大臣の命令によって執行を停止する」とある。造田がこれに当たるのではないか、との指摘が出ているのだ。
死刑制度の廃止を求めている「日本弁護士連合会」は、2018年、心神喪失の疑いがあるとして、8名の確定死刑囚の執行停止を法務省に勧告している。
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「池袋通り魔事件」が起きたのは、1999年9月8日のこと。白昼の東京・池袋で通行人をハンマーで殴り、包丁で突き刺し、死者2名、重軽傷者6名を出した惨事である。実行犯・造田博(23=事件当時)は2007年に死刑が確定したが、2025年現在、未だ刑は執行されず、拘置所での生活を続けている。遺族にとっては耐え難い事実であろう。