1. 2025/07/06(日) 16:55:01
特に、配偶者との家事分担については、男性の場合は、家事分担の満足度とキャリア形成意識に明確な関連はみられないが、女性の場合には、家事の分担の満足度によって、キャリア形成意識に大きな差が生じている。
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例えば北欧のノルウェーやスウェーデンでは、父親専用の有償の育児休業期間があり、両親が交代で取得することが基本である。
これは、女性の育児休業期間を短くし、職業キャリアへの影響を少なくするだけではなく、男性が単独で育児休業を取得して家事・育児を一人で担うことで、家庭での役割の自立した担い手に変化するという効果も期待できる。
加えて、家事・育児を外部化することで、負担の総量を減らし、分担しやすくすることも一つの改善策である。
社会学では、「社会的な役割が、人の行動やアイデンティティを方向づける」とする考え方があり、人は性別役割に期待される行動をとる傾向がある。
つまり、私たちの無意識の期待や反応の積み重ねが、男性の家庭進出や女性のキャリア形成の妨げの一つともなりえる。
今後、男女ともに家事・育児に責任を持つことが当然となる社会をつくるためには、私たち一人ひとりが性別に対する無意識の期待に気づき、それらを見直していく必要がある。
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家事・育児など「見えない労働(シャドウワーク)が女性のキャリアに及ぼす影響 重要なのは性別役割への“無意識な期待”に気づくこと