1. 2025/06/30(月) 16:18:48
拘禁刑の導入は「懲らしめから立ち直りへの転換」がキーワードで、法務省のホームページでも、受刑者の更生と社会復帰が目的と掲げられている
だが、その一方で、矛盾するような立場に置かれているのが「無期懲役囚」たちだ。多くが"終わりの見えない刑"のなかで獄死しており、彼らにとっての「更生」とは何なのか。
取材では3人の無期懲役囚に話を聞くことができた。
年齢や服役期間は異なるものの、共通していたのは「仮釈放」が生きる希望になっているという事実だ。
冒頭の受刑者(72)は「6割は獄死を覚悟している」と語ったが、残る4割は再び塀の外に出ることを諦めていなかった。
「やっぱり子どもたちと一緒に過ごせる時間があったらいいのかなと思っています」
別の60代の受刑者は「入った当初は出ることをあまり考えていませんでした。出れる気がしていなかった」と話した。
ただ、有期刑の上限である30年を過ぎた現在も足腰に大きな問題はなく、自立して生活できる状態であるため、望みを捨てていないという。
「40年ぐらいで出られたらまだ体も健康だと思うので、少しは希望があります」
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【弁護士ドットコム】今年6月から「拘禁刑」(こうきんけい)という新しい刑罰が誕生した。これまでの懲役刑と禁固刑を一本化したもので、刑罰の種類が変わるのは、現行の刑法が制定された1907年(明治40年)以来初めてのことだ。