1. 2025/05/05(月) 14:29:26
日系企業の海外展開や人材育成を支援する団体で働く斎藤和子さんは、2021年からインドネシアに駐在しています。仕事では旧姓の「斎藤」を使っていますが、戸籍上の姓は「増田」のため、パスポートには旧姓を併記。約4年間の駐在経験を通じて「旧姓使用と海外駐在の相性は最悪だ」と語ります。
最も大きな問題は、氏名が書類ごとにバラバラになること。パスポート券面は「KAZUKO MASUDA(SAITO)」ですが、ICチップに基づく滞在許可証などは「KAZUKO MASUDA」となり、齟齬が生じています。
仕事は旧姓で続けながら、パスポートには旧姓を併記しない選択をしても問題が生じるといいます。
アメリカと日本で弁護士資格を持つ湯浅紀佳さんは、結婚して「國井」姓となりましたが、旧姓「湯浅」で仕事を続けています。
しかし、アメリカでの弁護士資格は戸籍名の「國井」で取得せざるを得ませんでした。結果、「湯浅紀佳」と「Norika Kunii」が同一人物であることを証明できず、弁護士として働くビザが取れずに仕事に支障が出ているといいます。
「姓を変えたい人は変えればいいんですけど、変えたくない人は変えさせられている。『通称使用の拡大』はそこの解決には全くなってないと思います。どんな人も海外で関わる可能性がある中で、日本だけでしか理解がされない制度を作り上げていくことの意味を、政治家には考えてほしい」
+44
-225
選択的夫婦別姓をめぐる議論でよく指摘されるのが、旧姓で仕事をする人の「海外でのトラブル」です。