1. 2025/04/30(水) 21:18:43
齋藤:多くの都立高校でツーブロックを禁止にしていましたが、2022年4月から都教委が「ツーブロック禁止なんておかしい」とし、結果的に「ツーブロックOK」に切り替わりました。
上からお達しがくると学校はすぐに変わります。そんなに簡単に変えられるのであれば、何をそんなにこだわっていたのか分からないですよね。本当にツーブロックに問題があるのなら、都の教育委員会が通達を出しても戦うべきです。
──学校側は、奇妙なルールを生徒に強制し、生徒側から反対の声があがると「学校の決まりにちゃんと載っている」と答え、不文律の決まりに関しては「うちの学校では今までずっとそうやってきた」と答えると書かれています。教師自身にはそのルールを強いる理由がよく分からないから、理屈では答えられないということでしょうか?
齋藤:「学校の決まり」「校長の決めたこと」と言えば説明できるし、自分に火の粉は降りかからない。でも、本当に生徒と向き合うのであれば、1つずつのルールの意味をよく考え、おかしなルールがあれば問題提起するべきです。
──齋藤先生はかつて、思い切って「朝の会」や「帰りの会」をやめてみたことがあると書かれています。
齋藤:自分で考える時間と場面を与えたのです。考える場面が多いほうが思考力は付きます。
修学旅行の準備を生徒たちに任せたこともあります。バスと旅館と日程だけは教師側でおさえ、あとはすべて任せました。これも良かった。判断の連続ですよ。旅行代理店と折衝するのも端数を値切るのも子どもたちです。活躍の場、思考の場を与える。すると劇的に子どもたちは変わります。
+23
-14
なぜ都立高校ではツーブロックがNGだったのか?無意味なルールをなくして起きた子どもたちの劇的な変化 【著者に聞く】齋藤浩が語る、奇妙な決まりを押し付ける学校教育の弊害(1/4) | JBpress (ジェイビープレス)