1. 2025/02/01(土) 18:56:14
石田院長の実感として、今や大手美容クリニックが採用する医師の7~8割は直美で、形成外科専門医よりも直美を優先する動きまであるという。
理由の一つは、「形成出身のドクターは切開をしたがる」からだ。実は美容手術は、医師が長時間拘束され、施術リスクも高いわりに単価が低い。二重整形であれば、「切開法」よりも、まぶたを糸で留める「埋没法」を勧める医師のほうが、効率的に利益をあげてくれるのだ。
業界で顧客の奪い合いが繰り広げられていることも、直美需要の一因となっている。石田院長は、「“医師免許を持った営業マン”を育成するためには、売り上げへの意識が低い“勤務医マインド”に毒されていない直美は都合がいいのだろう」とみる。
「美容医療は、どれだけ指名をもらえるかという人気商売の側面が大きい。客を増やすためならクラブでのナンパだって評価される世界で、ドクターの能力は『SNS8割・技術2割』とまで言う人もいます。容姿端麗でインフルエンサーとしてバズりそうな直美医師なら、引く手あまたでしょうね」
「激務で知られる勤務医に対し、美容クリニックの医師は基本的に定時で帰れるため、特に出産や子育てを考えている女性には人気がある。私が言うのもおかしな話ですが、美容の医者と保険医の給料が逆になるくらいの大胆な改革をしないと、保険診療は崩壊するのでは?と心配になります」
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医学部卒業後、2年間の臨床研修を終えてすぐに美容クリニックに就職する(=直美)医師が増え、地方を中心に医師不足が深刻化するなかでやり玉に挙がっている。