1. 2024/07/01(月) 12:33:19
── お子さん3人のお弁当を作っていた時期があったそうですね。
笠原さん:運動会とか、行事の際の弁当は必ず作るようにしていたけど、どんどん仕事が忙しくなっちゃって、家のことがおざなりになってきた。長男が高校に行くときに、「もう弁当を作るのもこれで最後なんだな」と思ったら、なんか急にやってやろうと思ってね。長男の高校3年間の弁当は毎日作った。長女は社会人で、次女は大学生だったんだけど、弁当って1つ作るのも3つ作るのも一緒だから、「もしいるなら作るよ」と聞いたら、「いる」とことだったんで毎朝3つずつ作ってましたよ。
── お弁当の反応はいかがでしたか。
笠原さん:娘たちはやっぱり、美味しいって。でもね、長男は好き嫌いが多いし、ガキだからわりかしいろいろ言ってくるんだよね。野菜もこっちはよかれと思って入れてるのに、「野菜は好きじゃない」とかさ。今のような時期に、うなぎを入れてやったらそれも気に入らないらしい。俺はご飯の上におかずがのっけてあって、味が染みたようなのが好きなんだけど、長男はおかずとご飯が混ざるのが嫌なんだと。だからおかずはカップに入れてくれとかね。手羽先を入れたときは、食べる時に手が汚れるとも言われた。長男には、「お前、めんどくせぇな!」とよく言ってましたね(笑)。
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日本料理店「賛否両論」の店主で料理人の笠原将弘さんは、今から12年前に妻を亡くしました。その後の子育てを振り返ってみても「いい時間だった」という3年間続けた3人のお子さんのお弁当作りについて伺いました。