1. 2024/06/20(木) 00:29:14
──今回のケースは正当防衛になる可能性があるのでしょうか。
事実関係の詳細がわからないため、推論の域を出ませんが、仮に「ゴルフクラブで殴られたため、奪って殴り返した」という説明が事実だとしても、正当防衛が成立しない可能性があるように思います。
正当防衛の成立には、「現に法で保護すべき利益(法益)の侵害が存在している、または、侵害の危険が間近に押し迫っている」という「急迫性」が必要です。
ナイフで切りつけられそうになったため、近くにあった棒で足を払ってけがをさせたというような場合が典型例でしょう。
しかし、今回のケースでは、ゴルフクラブを奪った時点で、暴行行為はひとまず終了しているともとれ、その後新たに別のゴルフクラブで積極的な攻撃をしてきたなどの事情がなければ、ゴルフクラブを奪った時点ですでに「急迫性」がなくなったと評価される可能性があります。
もし「急迫性」が認められるとしても、反撃行為が侵害に対する防衛手段と比較して著しい不均衡がないことという「相当性」があるかを検討する必要があります。
関連トピック
「ゴルフクラブで殴られ、殴り返した」練馬の男性死亡、殺人容疑で妻を逮捕へ
girlschannel.net
「ゴルフクラブで殴られ、殴り返した」練馬の男性死亡、殺人容疑で妻を逮捕へ 捜査関係者によると、夫婦は17日午前5時ごろに口論になり、妻が外出して午後4時半ごろに帰宅した後、再度けんかになったという。妻は酔った男性からゴルフクラブで殴られたため、奪...
+2
-46
ゴルフクラブで夫を殺害か…逮捕の妻「殴られたから殴り返した」 正当防衛は成立する? - 弁護士ドットコム