1. 2024/06/05(水) 00:48:50
まず疑問なのが、若い女性がそこにいなければ、その地域は消滅するのかということだ。周知の通り、人口は社会増減(転入と転出)と自然増減(出生と死亡)の和である。出生数が少ない場所も、別の場所でちゃんと子どもが生まれ、そこから補填(流入)されればなんの問題もないわけである(実際に、いわゆる限界集落が消えないのは、転入や通いがあることによる)。
だから、問題は若い女性の地域偏在ではない。そもそも、だれがどこに住もうが勝手ではないか。それを若い女性だけ名指しで、大都市には移動するな、そこにいろと言う。「女性に向きあえ」といっておきながら、ここにはどうにも男性中心主義の強い臭いがする。
よく見てみれば、若い女性がいない、子どもがいない地域とは、出産や子育てがしにくい地域ではないだろうか。それも政策的にそうなってきたものである。
多くの場所で出産できる病院がなくなっている。そもそも産婦人科医が足りないという問題もながく指摘されてきた。産婦人科がないのは、地方のせいではない。どこにいても安心して子どもが産めること、これは国がきちんと責任を持つべきことである。
さらに、地方創生では保育所の数ばかりが問題になったが、その裏側で小中学校、高等学校の統廃合が進み、末端の地域で学校がないのはいまや当り前とされている。だが、それでどうやって子育てしろというのか。これも同じく、ある意味で国策の失敗だ。
すでに高校進学率が100パーセント近くになっている中で、地域に高校がないだけでも子育てには労力がかかる。その高校がいま都市部でさえ削減されている。さらにはそこへ通う公共交通までもがズタズタだ。そしてこれもまた、国が責任を持って補償すべきことに他ならない。
これでは子育ては都市でしか、さらにいえば大都市でしかできないものだと、人々が思うのも仕方がない。これは市町村の政策の失敗ではない。国策、あるいは都道府県がとってきた政策の失敗である。
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