1. 2024/04/16(火) 10:56:53
動画を再生してみると、実際にあった遭難事例の紹介が始まる。アニメーションやイメージ写真を用いて、ナレーションで状況を時系列に説明していくものがほとんどで、構成としてはテレビの再現ドラマによく似ている。動画の内容はサムネイル画像ほど刺激的ではない。なかには遭難原因の分析や対策の説明をしているものもあり、遭難防止にも役立つように思える。
しかしこれらの動画は、その裏にいくつかの問題を孕んでいるのだ。
最大の問題は、遭難した人へのひどい冒涜になっているケースが目立つことである。
<「若い者には負けん!」 時代の変化を無視 83歳男性率いる高齢者集団 全身損傷し闇と消える>
<19歳美人山ガール 顔がぐちゃぐちゃに… 剱岳滑落事故>
<「お花摘みに行ってくるね♪」 史上最強の女王が お○っこ中にまさかの事態 700m滑落死>
これらは実際に公開されている動画の煽り文句である。
あなたの家族が遭難の当事者だとして、故人がこのような文句でさらされていたらどう思うだろう。それもまるでホラー映画のようなサムネイルデザインで。家族が軽薄なエンタメの道具にされたように感じはしないだろうか。
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過去に起きた山岳遭難事故を解説するYouTube動画が人気を集めている。複数のチャンネルがあり、200万回以上の再生数を記録する動画もある。投稿主は〈事故の再発防止に役立てたい〉などと説明するが、そういった純粋な動機だけで作成された動画とは思えない、数々の問題点がある。