1. 2024/03/27(水) 20:18:17
琴音さんの頭には、不安ばかりが浮かんでいたという。
「当時私は41歳。高齢出産はダウン症などの発生率が高くなると聞いたことがありました。それに子育ては本当に体力勝負なんです。今からもう一度同じようにできるとは思えませんでした。お腹の子が20歳になる頃には、夫婦共に60代、金銭面での不安もよぎりました。それに軌道に乗った仕事のキャリアをストップせざるを得ないことも気がかりでした」。
本来、喜ぶべき宿った命に対して不安ばかり抱いている自分を責めることも多かったという。
「この妊娠を誰1人、手放しで喜ばなかった。その事実が深くのしかかりました。つわりで体調が悪かったこともあいまって、本当に毎晩伏せて泣いていました。とは言え、こんなこと誰にも相談できません。自分たちの都合で妊娠したのにどうしようと言っているんですから」。
頭には人工中絶という文字が浮かんでいたという。
出典:forza.ismcdn.jp
「私は義母には内緒にして欲しいと言ったんですが、夫が義母にも話してしまったんです。義母は堕胎するのが当たり前だといい、それでも決めかねているなら、と提案をしてきました。私が高齢だから出生前検診で異常が出ると決めつけていたんです。その言葉でもうなにもかも、どうでも良くなってしまいました」。
結局、琴音さんは流産をしてしまったそうだ。しかし、今回のことで大きく世界が変わってしまったという。
夫は流産したとき、逆によかったんじゃない?と言ったんです。夫なりに私を励ますつもりだったのかもしれませんが、私はそのときまだ産むか、やめるか決め切れていませんでした。何もよくないんです。確かに避妊をしなかった自分にも非があることは事実です。でもなんで私、女性ばかりがこんなに辛いことを味わわなくてはならないのでしょうか…」。
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…息子を産んでおよそ12年、これといった避妊はしていなかったものの妊娠をすることはありませんでした。だから、私も夫も妊娠するなんて思ってもみなかったんです。今思えば、浅はかだったと思います。後で知ったことですが、避妊せずともこの年だし、膣外射精すれば大丈夫だと考えていたんです」。
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白川琴音さん(仮名・45歳)は、高校生の子どもと夫と暮らしている。 「29歳のときに結婚、出産をしました。夫は5つ上。私自身、妊娠中のトラブルが多かったこともあり、2人目を産むことにどちらかといえば消極的でした。 夫は自身がひとりっ子ということもあり、特別兄弟を望んでいなかったので、妊活はしませんでした。避妊をすることはなかったですが、昨年まで妊娠もなく、家族3人で平穏に暮らしていました」。