1. 2024/03/25(月) 15:32:33
■約8割が「負担に感じる」
《こちらに非がないことに対して謝罪を要求され、人権を無視した罵詈(ばり)雑言が浴びせられた》《いつまでも覚えているとしんどくなるので、記憶も薄れています。書きたくありません》
天理市が昨秋教職員や保育士ら約380人(回答265人)に行った保護者対応に関するアンケートには、切実な思いがつづられていた。
アンケートは、5項目の設問と自由記述で構成。「保護者対応で授業に支障が出たことがあるか」との設問には63・3%が「ある」、「日常業務で保護者対応を負担に感じているか」との設問には77・5%が「感じている」と回答した。
出典:www.sankei.com
■深夜に及ぶ話し合い
話し合いは、児童が下校した夕方から始まり深夜にまで及ぶことが多く、解決まで数週間かかることもある。保護者が感情的になるあまり、「前の担任はこうだったから同じように対応しろ」「教師をやめろ」など理不尽な言い方をすることもあり、「精神面でも傷つくことが多い」という。
奈良県教委が令和2年にインターネット上で行った「奈良県の先生の働き方調査」(3845人が回答)によると、教職員が学校に滞在する1日当たりの平均時間は11時間22分に上る。教職員らが減らしたい業務には、「事務・報告書の作成」「会議・打ち合わせ」に次いで、「保護者対応」が挙がった。
天理市によると、保護者対応が直接・間接的な原因で休職・退職した公立小中学校教職員は、昨年4~12月だけで14人いたという。
+19
-4
教育現場で保護者対応に悩む教職員は少なくない。 奈良県天理市はこうした状況を改善しようと、4月から全国的にも珍しい保護者対応専門の部署を設置する。「教職員に心のゆとりを持って子供たちに向き合ってほしい」としている。