1. 2024/03/22(金) 15:19:54
私たち心理職はこんな時、リョウさんが思春期ぐらいまでの時期に、感情の根っこがあるかもしれない、と考えます。
リョウさんの育った家庭は、両親とリョウさんと妹の4人暮らしでした。
リョウさんが子どもの頃、両親は不仲で、しょっちゅう言い争いをしていました。リョウさんはふたりの仲裁をするために、子ども部屋で妹と2人で寝ていても、リビングから夫婦の会話が聞こえてくると「けんかしてないだろうか」と聞き耳を立てていました。けんかになりそうな気配を感じたら、それとなくリビングに行き、「のどがかわいた」などと言いながら夫婦の間に入りました。それに比べて妹はマイペースに寝息を立て、起きている時にも我関せずでゲームに夢中でした。とにかく自由な妹でした。
また、リョウさんは大学生の頃、自分でアルバイトをしてパソコンを買いましたが、妹は両親に買ってもらっていました。習い事でも、リョウさんはどうしてもやめたいといった習字をなかなかやめさせてもらえませんでしたし、習いたかったダンスはお金がかかりそうで遠慮して親に言えませんでした。でも、妹は気ままにいろんな習い事を始めてはやめて、それでも叱られませんでした。
リョウ「私がどれだけあの親たちのために尽くしてきたか、両親は何もわかっていない。なんにもしていない妹がかわいがられるのは違うだろう」
リョウさんは親も妹にも嫌な気持ちがわいてしまうので、実家に帰るのが嫌いなのです。
こうした生い立ちから、リョウさんは「私はがんばっているわりに報われない」「愛されない」と思うようになりました。
出典:www.asahicom.jp
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いつも登場してもらうADHDの主婦リョウさん(仮名、40代女性)にも、どうしても苦手な人がいます。同じ職場のものすごく要領のいい後輩です。リョウさんは今、パンを中学校や高校の売店に配送する仕事をしています。後輩はまだ若く自由時間も多いため、リョウさんよりも長く働けましたし、体力もあるため、担当エリアをどんどん広げていきました。その反面、リョウさんは担当が減っていきました。当然収入も減りました。リョウ「私、親切でいろいろ教えてあげたのに……仕事が減っていく」…翌日職場で後輩が沖縄旅行に行ったおみやげのちんすこうをくれました。リョウさんは受け取ったものの、家に帰ってゴミ箱に捨てました。 大好物の