1. 2024/03/13(水) 20:45:26
■株価低迷の負の経験が長い40、50代
元エコノミストで独自の分析も多い日銀の高田創審議委員は、(略)
日銀のマイナス金利解除が既定路線となる中で強気な見通しを示さざるを得ない状況だが、本音としては難しさも感じているのだろう。
高田氏は、「ノルムの根強さをみる観点で、負の経験」が重要だとし、
「20歳代や30歳代の世代は、マイナスをほとんど経験していません。一方、40歳代・50歳代の世代は、バブル崩壊後の長期間の株価低迷から、就業してから半分近くの期間でマイナスを経験してきた」
「現在、企業等の組織で中核を占める40歳代・50歳代の世代を中心に、長期にわたる負の経験、トラウマのような経験があったことが、先にお話しした慎重化した企業行動や家計行動の根強さの一因になっていると考えられます」
「こうした企業行動等の転換には、1つの世代を形成する10年単位(decade)と、予想以上に時間を要する可能性も示唆されます」
「その慎重化した状況からの転換、上昇には当初の想定をはるかに超える時間を要するという解釈もできると思います」
出典:tk.ismcdn.jp
幅広い世代で投資に対する関心が増えていることは実感できるが、最近では政府も老後に向けた「自助」の必要性を訴えているように、将来不安が高まっているからこそ「投資」に関心が高まっている面もありそうである。
株式市場に注目が集まっている背景も多様化していることが予想され、経済活動において前向きな世代が増えていくのかどうかについては、慎重にみていく必要もあるだろう。
総じて言えば、「貯蓄から投資へ」の後に「貯蓄から投資も消費も」につながるかどうかが重要である。
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日経平均株価は34年ぶりに最高値を更新した。今後、「さとり世代」とは逆の明るい世代が増えてくるかどうかが重要だろう。