1. 2024/02/28(水) 23:55:54
ベジファーストは最初に白米だけ食べる食習慣と比べると血糖値の上がりが抑えられ、また野菜をとることを意識すると、食事摂取量が減ることで体重が減る可能性があります。ただ、研究のデザインなどが十分ではなく、その結論は限定的です。
結局のところ、ベジファーストはいくつかの論文による報告しかなく、結果が限定的であるわりには世間でまるで健康の常識のように扱われています。
また、いずれの内容も短期的に血糖値が下がる以上の結果はなく、例えば運動は長期的に死亡率を下げますが、ベジファーストではそのような効果は報告されていません。つまりベジファーストが健康的かどうかは全く不明です。
また、対象としているのは糖尿病の人ばかりです。糖尿病でない人にとって僅かに血糖値が下がることにどのようなメリットがあるのか不明です。
ただ、ベジファーストについて、全く意味がないわけではありません。ベジファーストを意識することで野菜の摂取量が増えたりすることはよいことですし、野菜を先に食べることでしっかり噛むことができればそれもよいことかもしれません。
「野菜を先に食べるだけ」で健康になれるというのは現時点では真実とは言えませんが、ニュースやメディア、行政も取り上げているのでまるで真実のことかのように思ってしまうでしょう。とくにこれらの論文はほとんど日本から出ているため、どうしても客観的な価値よりもより強調されているのかもしれません。
「有名なこと=正しい、ではない」のはSNSの中だけではなく、テレビや企業中心の情報にも存在することを知っておいて損はないと思います。
ベジファーストによる効果はかなり限定的です。少なくともメディア等で書かれている効果はなさそうですし、健康によいかどうかもはっきりせず、日本以外の国ではあまり評価されていません。
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世間で流行っている健康情報はそのまま取り入れていいか。医師の大坂貴史さんは「例えばベジファーストは最初に白米だけ食べる食習慣と比べると血糖値の上がりが抑えられ、また野菜をとることを意識すると、食事摂取量が減ることで体重が減る可能性がある。ただ、いくつかの論文による報告しかなく、結果が限定的であるわりには世間でまるで健康の常識のように扱われている。つまり、ベジファーストが健康的かどうかは全く不明だ。世間で流行っていることは流行っているだけで正しいというわけではない。一つひとつ確認していくことが大切だ」という――。