1. 2023/12/29(金) 22:04:23
37歳の頃から、仕事が「派遣の域を超えている」と感じることが多くなった。自分の仕事に加え、精神疾患で休職した正社員の仕事と子育て中の正社員のフォローが重なった。仕事は増えるのに賞与もなく時給も頭打ちに。理不尽な状況に疑問を感じ、派遣先に「時給を上げられないなら仕事量に制限をかけてほしい」と交渉もしたが、結局、忙しさは変わらなかった。
2014年から勤めた運輸関係会社では、「今までで一番、理不尽さを感じた」。シフト制の職場で、正社員の休日を確保するために非正規の有給休暇は祝日に重ねることが慣例化。正規と非正規の仕事内容はほとんど変わらないのに、待遇差が大きいことにも納得いかなかった。「不満を持ったまま我慢するのはやめよう」と退職を決めた。
理解し合える人との結婚に憧れはある。ただ、交際が結婚に至ることはなく、独身で過ごしてきた。団塊ジュニア世代で、就職氷河期世代でもある玲奈さん。非正規雇用で経済的に不安定なため結婚していない人が多い年代として、自分たちが少子化の原因のように言われることに心が痛んだ。
玲奈さんも手取りはずっと月15万円前後。ただ、実家暮らしで今のところ経済的な苦しさはあまり感じずに生活し、職場の雰囲気も基本的には良かった。つらいことがあっても何とか前を向いてきたが、それは「運が良かっただけかもしれない」。家族の反応を見て、そう思った。
出典:newsatcl-pctr.c.yimg.jp
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就職氷河期世代向け―。8月下旬、長野市内で開いた就職支援セミナーの会場に、北信地方に住む玲奈さん(49)=仮名=の姿があった。正社員就職を希望する人が対象。玲奈さんは契約社員として9年間働いた運輸関係の会社を退職したばかりで、次の仕事を考えていたところだった。