1. 2023/12/17(日) 14:20:59
律子さんは自治会長から、
『燃えるゴミは専用の透明の袋に入れて、自治会名と名前を入れて出してください』
『ペットボトルは必ず洗って資源ごみの日に名前を書いた袋に入れて出すけど、ラベルは燃えるゴミの日に、キャップは不燃ごみの日に名前を書いた袋に入れて出してください』
『段ボールはヒモで十文字に縛って出せばいいけど、ガムテープや金具はすべて外してください』
『食品用の発泡スチロールトレイは資源ごみの専用袋に入れるけど、納豆とカップ麺の容器は必ず燃えるゴミに入れてください』
など、細かく説明を受けたという。
「燃えるゴミの日に、袋の中に子供が捨てたボールペンのキャップが1つ紛れていたSさんは『キャップが入っています』と注意の張り紙を貼られ、回収されなかった話とか、Dさんはカード明細書をそのまま袋に入れてしまったため、普段何を買っているのかご近所にバレてしまったとか、恐ろしい話も聞かされました。…」
(略)
「家に帰って市役所のホームページから「ゴミ収集日と分別方法」を調べていったら『中身が知られたくないゴミは新聞紙で包んで出すこともできる』と書いてあり、生理用品などは、中が見えない袋を使っても良いと書いてあったので、ホッとしました」
(略)
「それでも失敗したんです。ご近所の奥さんと立ち話をしていたら、『更年期で体調が悪い』と言われたので、『私もそろそろ気をつけないと』と返したら、『奥さんはまだ生理あるんだし、避妊もしてるくらいなんだから大丈夫でしょ?』と言われました。
『どういうことですか?』と聞いたら『お宅、すごい大量のナプキンを捨てているじゃない? あれはお嬢さんひとりの量じゃないもの。それに、前にゴミの中からコンドームが見えていたこともあったのよ』と言われたんです。ナプキンも避妊具も新聞紙に包んで捨てていたつもりだったので、顏から火が出そうなくらい恥ずかしかった」
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「プライバシーの侵害」は「人権の侵害」にも通ずる重大な問題ともいえる。私は、これまで年齢性別問わず、5000人以上から、個人が抱えるあらゆる悩みを取材してきたが、実際、引っ越し先で出した家庭ゴミで、まさにこの憂き目にあい、住まいを追われた家族がいた。