1. 2023/12/13(水) 10:08:25
めいめいさんは、子どもは学校に行くもので、学校へ行くことが将来の幸せに繋がると信じていた。学校からも「無理しない程度に毎日連れてきてください」と言われたこともあり、息子を半ば無理やり通わせた。だが、夏休みに入ると、天真爛漫だった息子が些細なことで苛立ちを見せるようになった。食事中に箸を折ったり、マンションの壁に頭をぶつけたりした。ある時、キッチンの物を全て引き出しや戸棚から出して、壁に投げつけた。それが3日間ほど続いた後、キッチンにあった包丁を手にし、しばらく眺めた後、元に戻した。その様子を見てめいめいさんが「もう学校は行かなくていいんだよ!」と抱きしめると、息子はワンワン泣き出し、その日から暴れることもピタッと収まったという。めいめいさんは夏休みの間じゅう、息子に「もう学校に行かなくていいからね」と伝え続けた。同時に、自分を責めた。めいめいさんは、息子の考えを尊重して育ててきた。しかし、小学校に入ると集団生活の中でルールに従わなければいけなくなる。そのため、息子は集団になじめず、苦しむことになったのではないか、と。
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子どもが不登校になったことを自分の責任だと感じ、追い詰められる親は少なくない。当事者である40代女性が当時の心境を振り返る。AERA 2023年12月18日号より。