1. 2023/12/04(月) 23:05:30
昭和時代の出来事にも話を伸ばしてみよう。太平洋戦争における戦争犯罪者を収容するために作られた施設に「巣鴨プリズン」がある。「巣鴨」といっても、これは昭和時代の土地区分上の呼び名であり、巣鴨プリズンは東池袋の土地にあった。実は、この巣鴨プリズンの跡地こそ、現在のサンシャインシティである。また、巣鴨プリズンには戦争犯罪人を裁くための処刑場もあったというが、その跡地は、サンシャインシティの横にある東池袋中央公園になっている。そのような記憶を持つ土地だからだろうか、特に東池袋中央公園を中心として、心霊現象の報告が相次いでいる。そこで兵隊の幽霊を見たとか、「ドスン」という謎の音を聞いたであるとか、そうした類の噂話が後を絶たない。
また、「サンシャイン60」という名前の由来が、この処刑場で殺された死刑囚の数にちなんでいる、という都市伝説などもネットでは流布している。こうした噂のほとんどが真実ではないだろうが、実際にここまで心霊現象が報告される場所も、そうないだろう。そのこと自体に興味深さを覚えるし、「池袋」と「オカルト」というテーマが近しいものであることを感じさせる一例だ。
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新宿・渋谷と並ぶ副都心の一つ、「池袋」。近年では再開発も進み、「住みたい街ランキング」の上位に位置するなど大きな変貌を遂げている。しかし一口に池袋について書かれたものは意外と少ないはずだ。この連載では、そんな池袋を多角的な視点から紐解いていきたい。