1. 2023/10/19(木) 09:18:33
訪日客の消費は百貨店の業績を押し上げる。日本百貨店協会によると、全国の百貨店の免税売上高(既存店ベース)は、今年7月から2か月連続でコロナ禍前の19年の水準を上回った。「インバウンド消費は今後さらに加速する」(J・フロントリテイリングの好本達也社長)との声が上がる。政府は3月に策定した観光立国推進基本計画で、早期に年5兆円の訪日客消費額を目指すとしていたが、今年中にも達成する勢いだ。
(中略)
しかし、課題も多い。一つがオーバーツーリズムだ。
観光客が過度に集中して混雑やマナー違反が相次ぎ、住民の不満が高まったり、観光地としての魅力が下がったりする恐れがある。京都では、バスが観光客でごった返し、地元の住民が乗れない事態も起きている。星野リゾートの星野 佳路よしはる 代表は「満足度が低下すると、長期的に集客が減少する。観光地のブランド力を下げる深刻な課題だ」と話す。
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訪日外国人客が急速に回復している。円安や物価高を背景に訪日客の消費額が過去最高に迫る一方、観光地では受け入れ態勢の強化が課題となっている。観光客が特定の地域に集中する弊害も懸念され、政府はオーバーツーリズム(観光公害)への対応を強化する。(木瀬武、橋爪新拓)