1. 2023/08/18(金) 11:24:05
「最近の面談で一番多い相談が、お子さんの就職活動についてです。そもそも大学は、教育・研究をするところであり、学生を就職させるための機関ではないのですが、『就職予備校』などと揶揄されることもしばしば……。とくに中堅以下の私立大学は卒業者の就職率が低いところも多く、この数字が下がると受験者数の減少にもつながります。そうした背景もあって、保護者からの就職関連の問い合わせにも親身にならざるを得ない現実があります。しかし、なかには『うちの子は公務員にさせたいので、公務員になれるような履修を組んであげてください』『金融系の企業で働かせたい。就活の際に使えるような情報を授業に絡めて、やる気を出させてほしい』といった無茶なお願いもあります。大学になったら履修登録や進路選択は自分で行うものですが、そこまで大学教員に依存する親子もいるんです」
都内の私立大学教授のBさんは、驚くような相談を受けた。
「うちの大学では申込制で保護者面談を実施しています。面談を担当するのは、一応少人数制の演習科目を担当している教員なのですが、ゼミ生ではないので名前もパーソナリティも全くわからない。
そんななかで、昨年は『うちの息子が恋人ができたようだ』『どのような女子学生と付き合っているのか調べてほしい』などと相談されたんです。そんな探偵みたいなことを大学教員に依頼するのはおかしいですよね」
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保護者会や三者面談といえば高校までのもの──そんなイメージを持つ人もいるかもしれないが、最近では大学でも保護者懇親会や保護者面談を導入する学校が増えている。