1. 2023/06/06(火) 16:39:08
実は'11年に一度、「富士山噴火は回避できない」といわれるほどの危険水域に至ったことがある。東日本大震災の4日後、静岡県東部でM6.4の大地震が起きた時だ。富士宮市では震度6強が観測されたが、この時、富士山直下の断層が約1mも上下に動いたことが観測された。
「断層が大きく動いたことで、富士山のマグマ溜まりの天井部分が割れたと見られています。そのためマグマがこの割れ目から噴出すると予想されました。奇跡的に噴火こそ免れましたが、10年以上経った今も、東日本大震災による圧力がかかっている状況には変わりありません」(島村氏)
■連動する2つの地震
なぜ連動するのか。それは震源であるローヤリティー諸島は、日本列島も属する「環太平洋造山帯」に含まれているからだ。この環太平洋造山帯、その名の通り、太平洋を囲むように形成されているが、その特徴に造山帯内で大地震と大規模な火山噴火が連動して起きるというものがある。
出典:gendai-m.ismcdn.jp
ローヤリティー諸島の地震が引き金になって富士山に”着火”する。その可能性も否定できない。
■富士山噴火が及ぼす甚大な影響
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「異常が起き始めたのは数年前からです。河口湖の水が減少したり、静岡県富士宮市で地下水が溢れてきたりといった報告が出ています。2年前には富士山の登山道の一つである滝沢林道に割れ目が走る現象も起きています」すでに地下はマグマでパンパンの状態。そこに追い打ちをかけるように地震のエネルギーによる圧力がかかれば、いよいよ噴火は秒読みとなる。