1. 2023/05/27(土) 11:51:47
■10年前の「自死」 第三者委員会は「いじめと認定」
2013年3月、奈良県橿原市で公立中学に通っていた女子生徒(当時中学1年)が、自宅近くのマンションから飛び降り、自死した。女子生徒の携帯電話からは「みんな呪ってやる」という未送信のメールが残っていたり、同級生に「死にたい」と送信していたりしていたため、遺族は「いじめを受けていたのではないか」として第三者委員会の設置を求めた。
第三者委員会は、学校のアンケートや女子生徒のLINEの記録、同級生や当時の担任教諭、部活動の顧問教諭らからの聞き取り調査を踏まえ、2015年、「無視や仲間外しなどいじめは優に認められ、自殺の要因の1つ」だと認定した。
■「いじめに気付く努力を怠った」遺族の訴えに市「いじめの事実なし」6年にわたる裁判の判決は
6年にわたり続いた裁判。2021年3月の判決で奈良地裁は、「顧問らの証言や調査結果などを踏まえても、無視や仲間外しがあったとは認められず、学校側が自殺のサインを把握すべきであったとはいえない」などとして、遺族の訴えを全面的に退け、第三者委員会とは“真逆”のいじめを認めない判断を下した。
遺族は判決を不服として控訴した。
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■「もう絶句」いじめは無かったことに…主観的な受け止めと切り捨て
迎えた5月26日の判決。大阪高裁の冨田一彦裁判長は、女子生徒が受けた仲間外れについて「女子生徒が自然とグループから離れていった可能性もあり、仲間外しと捉えるかは主観的な受け止めの問題」といじめを認定しなかった。
また、学校が実施した心理テストで女子生徒が「死んでしまいたい」「遠くへ行ってしまいたい」という項目に「かなりあり」と回答していたものの、総合評価で「深刻な挫折をもたらすような情況の急変がなければ、具体的問題へと発展する可能性はあまりない」とされた点を捉え、「学校の教職員が自死の危険性を認識するのは困難だった」とした。
(女子生徒の母親)「亡くなった娘の『気のせい」で特にいじめは無かったという風な判断をされているということ、もう絶句でしかないです」
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2013年、奈良県橿原市で1人の女子生徒が自ら命を絶った。「いじめが原因」と遺族は市などを相手取り裁判を起こしたが、判決は遺族にとってあまりにも非情なものだった。いじめ被害者がなぜ報われないのか、裁判の傍聴を通して見えてきた“司法の課題”とは。