1. 2023/04/19(水) 22:19:18
少子化による人口減少の危機が叫ばれるが、そもそも日本の総人口自体がすでに減少しはじめており、その大きな要因は少子化よりも高齢者の多死化によるものでもある。長寿国家日本では、昭和~平成にかけて、世界でも稀に見る死亡率の低い「少死国家」であった。とはいえ、不老不死ではないわけで、いつかは天寿を全うする。
こちらも、社人研の推計によれば、今まで長生きしてきた高齢者たちが毎年150万人以上50年連続で死んでいく多死時代に突入する。日本の出生は今後も最大で年間約80万人程度だとするなら、生まれてくる数の倍の死亡者がいることになる。人口が減るのは当然なのだ。実際、2100年には日本の人口は今の半分に減るだろう。
未婚化、少母化、高齢者の多死化という3つの要素によって「ソロ社会」は不可避な現実となる。これは、子どもの数の減少であるとともに、家族の数の減少にもなる。婚姻減、出生減なのだから当然の帰結だ。単身世帯が増え、独身が増える。まさに社会の個人化である。
この流れは止められない。政府の政策でなんとかなるものでもない。我々の価値観や意志によって変えられるものですらない。これはある意味では「パンデミック」と言えるかもしれない。
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日本が世界一の超高齢国家であることは周知のことと思うが、2020年時点の国勢調査段階における65歳以上の高齢人口は約3600万人である。しかし、15歳以上の配偶関係別人口(不詳補完値)から、未婚・離別死別を合わせた全独身人口を割り出すと、約4930万人になる。約5000万人が独身なのだ。