1. 2022/12/26(月) 09:29:09
静岡県の保育士の女性(40)は、働きづらさを感じつつも設置を望んでいる。「ほとんどの保育士は、低賃金でも子どものために愛情を持って保育しています。虐待の報道が相次ぐことで疑いの目を向けられ、悲しくなっちゃうねって保育士同士で話しています。カメラを設置すれば私たちがどれだけがんばっているか理解してもらえるかもしれないので、付けてほしいです」
ただ、小崎さんは設置の際には慎重さも必要だという。
「保護者が見るだけのための設置は、保育者が見張られている感覚を持つので反対です。でも職員を守るために設置する園もあります。保護者には配信せず、防犯カメラとして使用する園もあります。使い方をていねいに確認しながら、保育の質の向上に使うことが求められます」
子どもを暴行から守るためには、保護者からの目も大切になってくるが、コロナ対策で目が届きにくくなったケースもある。山形県の自営業の女性(46)は、1歳児クラスに通う孫を送迎しているが、いまだに担任の先生の顔を知らない。
「お迎えに行くと、玄関先でお迎え担当の先生が孫を引き渡すので保育室には入れません。今日の様子を聞いても『ちょっと私じゃ分からないです』と言われます。手書きの連絡帳もなく、園との連絡は全部アプリ。孫は『先生大好き』というので心配はしていませんが、万が一の被害は防ぎようがないかなって思います」
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静岡県裾野市の保育園では1歳児クラスの元保育士3人が逮捕され、その後も各地で暴行が発覚している。保育園の勤務実態と、被害を口にできない幼き子どもたちを預け先の暴行から守るすべを探った。