1. 2022/12/23(金) 20:50:14
事件に巻き込まれたのは午後5時過ぎだった。友達と別れて1人で自宅に向かっている途中、背後から尻を突然つかまれた。振り向くと、立っていた面識のない若い男性にこう言われた。「ちょっと歩こうか」女児は恐怖心と必死に闘いながら、勇気を振り絞って尋ねた。「わたし、おうち帰れますか」。約500メートル先の人けのない民家のガレージ前に案内されると、男性に「今から写真撮るからパンツずらして」と指示された。
ここで暴れたり、声を出したりしたら何をされるか分からない――。そう何度も自分に言い聞かせて、女児が自分でズボンと下着をおろすと、男性はスマホで撮影を始めた。さらに女児を近くの駐車場まで連れ出し、再び撮影しながら下半身に手も伸ばしたとされる。「このこと、内緒やで」。男性はそう言い残し、現場から立ち去った。
強制わいせつ罪などで逮捕、起訴されたのは堺市立の特別支援学校で講師を務めていた古谷尚暉被告(26)=懲戒免職。古谷被告は10月の初公判で起訴内容を全て認めた。
検察側によると、古谷被告は捜査段階で「交際相手と別れ、小学生の女の子の裸に興味を持ち始めた」と供述。インターネット上の動画で満足できず、性犯罪に手を染めるようになったとも説明した。
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被害状況を説明するため、女児を車に乗せて警察署に向かっていた時だった。「よく考えたら、こんなん許されへん。友達が同じ目に遭ったらかわいそうやから、みんなにお話ししよかな」。助手席に座っていた女児がこう漏らした。
直前まで泣きじゃくっていた娘の思わぬ言葉。極度の精神的ショックで冷静さを欠いているだけかもしれない。父親は「少し待とうか」となだめたが、「学校のみんなに同じ思いをしてほしくない」という女児の訴えは翌日以降も続いた。
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その見知らぬ男性の指示で下着を脱ぎ、スマートフォンで下半身を撮影された。小学生の娘はこの夏、「魂の殺人」とも呼ばれる卑劣な性暴力を受けた。警察や自治体は女児への配慮から詳しい被害内容を公表せず、マスコミも具体的な表現を避けて報道した。「事件の本質がオブラートに包まれてしまうと、被害者の深刻な苦しみが届かない」。そんな思いで取材を自ら希望した父親の叫びを伝えたい。