1. 2022/09/10(土) 09:52:18
■軽いノリで夢を追いかけたっていい
この夏にロサンゼルスへの引っ越しを決めたのは「直感」だった。もちろん「ハリウッドのレッドカーペット」も意識してのことだ。
「映画『オーシャンズ11』が大好きなんで、『オーシャンズ20』くらいにコメディアクターとして出演できたらいいですね(笑)」
…「登山の途中でおいしい湧き水や神秘的な洞窟に感動することもあれば、熊に襲われかけて震えることもあるでしょ? そんな途中の風景を、ただただ楽しんだっていいと思うんです。たとえ5合目で下山しても景色を見た経験はなくならない」
「もうそれだけで山に登ってよかったと思えるような素敵な出会いだってある」
彼にとってはそれが、「ワイフ」との出会いだったという。ニューヨークで知り合った英会話講師の日本人女性と、今年結婚した。
「ワイフとの出会いがすべてを変えました。英語をほとんどしゃべれなかった俺が、『日本の英語教育を変えていきたい』と志を抱くようになったほどに」
出典:newsatcl-pctr.c.yimg.jp
なまじコミュ力が優れているばかりに「英語の勉強をずっとサボってきた」綾部だったが、後のワイフに言われた一言が彼を変えた。
「二人で勉強していたある日、ふと聞いてみたんです。『僕の英語力、100点満点中どれぐらい?』って。すると、『あなたの英語は4点です。100点中ではなく、1万点満点中のね』とズバッと一刀両断されました。彼女は10代で渡米し、努力して英語を習得してきた人。その時ハッとしましたよね。『僕はいままで持ち前のコミュニケーション能力でチヤホヤされてきたけど、英語がうまいねとは一度も言われたことねぇぞって』って。多少できる気になっていたけど、実際はまったく話にならない状況だったとその一言で気づかされたんです」
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自身を揶揄するコメントをネットで発見するたび、手応えを感じてきた。
「僕のSNSやハリウッドへの夢って、要はおませな子どもが『今日はカレーを作りたいと思いま~す』とか言ってる“おままごと”なんですよ。それを分かって楽しんでくれている人もいれば、その子どもに対して『いやいや、具材を入れる順序が間違っているから』って本気で言ってくる人もいる。自己演出に対してこんな反応をしてくれるんだと面白がれるんです」
「ネットに悪口を書き込む人って、それが趣味なんですよ。他人の趣味にどうこう言うつもりは毛頭ないし、話題になることも含めて僕の“おままごと”なんで、どんどん楽しんでほしいです」
日本へ帰国することにも、抵抗はないという。
「そちらのほうが面白そうと思えば秒で帰国します。『登ってた山がやっぱ違ったから、恥ずかしながら帰ってまいりました、どうぞ笑ってください』で、すべておしまいです。そこにプライドなんて一切ない。なんでみんな、山を下りることを、そこまで恐れるんでしょう」
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5年前、ニューヨークに移住したピースの綾部祐二。45歳になる今年、現地で結婚し、アメリカ西海岸へ引っ越したことを初エッセーにつづり世間を驚かせている。夢は「ハリウッドのレッドカーペットを歩くこと」。