1. 2022/08/15(月) 00:11:49
終戦後も穴を掘ってジャングルに身を隠し、足跡を消しながら転々と逃げ回った横井さん。長く一緒に行動していた2人とある時、小さな誤解からたもとをわかった。久しぶりに2人が暮らす穴を訪れると、並んで死亡し白骨化していた。
<人間の浅ましさにささいなことで別れて。生活を共にしていたら憂き目になることはなかった。見逃して彼らを殺してしまったのは、私の罪。 御霊(みたま)と骨だけは必ずかえすと誓った>
その後の8年間は、ひとりぼっち。栄養失調と胃潰瘍を患った。イモ畑にもたどり着けず、はいずって穴まで戻る。誰にも頼ることができない生活の中で膨らんだのは、自分の役目や家族への思いだった。
<生きてきたのをわざわざ死ぬのもいまいましい。生きた証人として(グアム島の様子を)訴えるのが私の役割。戦争の後始末をつけさせるために私を生かしているのだと思った>
出典:www.yomiuri.co.jp
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終戦後も27年間、米グアム島のジャングルで潜伏を続けた元日本兵・横井庄一さん(1915~97年)が帰国翌年の1973年頃、島での過酷な生活を語った約25時間に及ぶ録音テープ計14本を読売新聞が入手した。72年1月に発見されるまでの間の孤独と絶望、生への執着が本人の肉声で明かされ、「残留日本兵」の心情に迫る資料だ。