1. 2022/07/07(木) 20:34:32
(記事から一部抜粋)
■チャンスは待っていたって自然に降ってくるものじゃない
「チャンスの神様には前髪しかない」って言葉があるでしょう。一度見送ってしまったら、後ろ髪はないからもうつかめないよ、って。私は、チャンスの神様がやってきたら、もう抱きつかなきゃだめだと思っているんです。先日、オードリー・ヘプバーンの写真展に行ってきたんですが、彼女も、「チャンスが来たときにはがむしゃらにならなきゃだめ」と言っていたみたいなことが書いてありました。「失敗したらどうしよう」とか「泥臭く頑張るのなんて恥ずかしい」みたいなことを言う人もいるけれど、チャンスは待っていたって自然に降ってくるものじゃないし、何事もやってみなきゃわからないじゃないですか。
――向いているかどうかも、成功するかどうかも。
そう。ただ、今って頑張る人が嫌われる風潮があるでしょう。「一生懸命やろう」とか「ガッツで乗り切ろう」とか、そういうのは暑苦しく思われるし、頑張れない人もいることに配慮しなきゃ、みたいなことも言われてしまう。でもね、その風潮に合わせていつまでも頑張らずにいたら、人生に何も起こせないまま終わってしまいますよ。頑張りたくない、人生は平淡で平穏なのが一番、っていうならそれでいいけれど、“何か”が欲しいと思うならやっぱり動かなくちゃ。あからさまに張り切っている姿が煙たがられるというなら、人に見せないようにやる、というテクニックを身につけるのも30代の心得なんじゃないでしょうか。
+1458
-51
2月に発売された書き下ろし小説『奇跡』(講談社)が10万部を突破し、さらには日本大学の理事長に就任することも発表され、ますます注目を集める林真理子さん。コピーライターとして働いたのち、初書籍『ルンルンを買っておうちに帰ろう』が大ベストセラーに。その後、女性初の日本文藝家協会理事長や、長年直木賞の選考委員を務めるなど、働く女性として時代を切り開いてきた一人でもある。そんな人生の先輩である林さんに、アラサー世代の悩みを投げかけてみた――。