1. 2022/05/23(月) 22:19:20
『任侠ヘルパー』で共演した香川照之は、『キネマ旬報』2012年11月下旬号で草なぎについて「役に憑依するというよりは、自分自身を引きずり出してくるタイプの俳優」と語っている。自分の行く道について度々言及してきた草なぎが、“生きる道”を模索するキャラクターと相性が良い理由が頷ける分析である。
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草なぎは、2021年4月3日付『朝日新聞』でこのように語っている。
「僕は良い意味で、『役者』というものにあんまりとらわれずにいたい。それが強みでもあると思うんですよ。(高倉)健さんにも(大杉)漣さんにも、僕はなれない。お二人とも素晴らしくて、すごい方だから。どうせなれないならどうしようかなと思うと、やっぱり常に、自分の道を模索しながらやるしかないと思うんです。僕はユーチューブもやっているから、『俳優チューバー』みたいな新しいジャンルを目指していこうかな」(※2)
彼にとってやはり“道”は重要なテーマだ。その道中で積んだ経験を、素直に演技に生かしているのだ。それが俳優としての草なぎが評価される理由のひとつではないだろうか。
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「僕は道がふたつあったら、楽しそうなほうに行く。後悔しないほう。その道が楽かどうかはわからないけど。はたから見れば、リスクを取って新しい道に進んだようにも見えるのかもしれないけど、結局はシンプルに、自分のやりたい道に進んだっていうことなんです」これは2021年10月3日付『朝日新聞』に掲載された、草なぎ剛のインタビューでの言葉である。草なぎの人間像をあらわす際、キーワードになるのが「シンプル」と「道」である