1. 2022/02/25(金) 14:20:09
やがて俳優以外の仕事に関心が向き、18年から美容事業に参入したが、大手エステチェーンとの業務提携が頓挫し、スタッフの経理上の不正も発覚。一向に軌道に乗らないビジネスに不満がたまり始めたころ、妻がいながら、知人の誕生日会で出会った女性と頻繁に会うようになった。
互いに薬物使用の経験があり、意気投合して再び薬物に手を出すことに。最初はストレス発散のためだったが、次第に使用したことの露見を恐れ、不安を紛らすためにまた使用する悪循環に陥った。それから逮捕されるまで6年弱。気づけば薬物の深みにはまり、抜け出せなくなっていた。
(中略)
「世間が自分の罪を忘れてくれるのを静かに待つしかない」。自粛を徹底したが、再起の見通しは立たず、孤独から精神状態も不安定に。身から出たさびとはいえ、追い詰められた。「死んでしまったほうが楽ではないか」。自宅マンションのベランダに立ち、飛び降りることも考えた。
(中略)
「薬物依存の怖さはよく知っている。だからこそ偏見に満ちた依存症に対する理解を広め、依存症の人が回復しやすい社会になるように今後の人生を使いたい」。高知さんはそう心に固く誓った。
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「死んでしまったほうが楽ではないかと思った」-。 俳優の高知東生(たかち・のぼる)さん(57)は平成28年6月、覚醒剤などを所持したとして逮捕され、全てを失った。あれから約6年。現在は薬物依存症からも立ち直りつつあり、依存症回復支援のため自身の経験について発信を続ける日々だ。なぜ、薬物に手を出したのか…