1. 2015/01/21(水) 20:03:45
出典:light.dotup.org
その興収を見てみると、前述の『るろ剣』の場合、前編『京都大火編』の興行収入は52.1億円、後編の『伝説の最期編』は43.3億円。
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2010年の『のだめカンタービレ 最終楽章』は前編が41億円、後編が37.2億円。『SP』は前編が36.3億円、後編が33.3億円。
◆観客とっての2部作にする理由が存在するか
後編で話が完結するにも関わらず、前編から後編で数字が下がってしまうのは、作品ファン以外の一般層をつなぎとめておくことができていないからだろう。そもそも2部作にするのは、製作側の商業的な都合による部分が大きい。映画ファンからすれば、上映時間が長くてもかまわないから1本で観たいと思うだろうし、物語の結末をその場で迎えられないことをよく思わない人も少なからずいるようだ。
過去には、後編で興収が伸びた日本映画も存在する。2006年6月、11月に公開された『デスノート』だ。最近では前編の約1ヶ月後に後編が封切られるスタイルが多いが、『寄生獣』は『デスノート』と同じく、5ヶ月という長いスパンが空いてから後編が公開される。
この先、後編公開に向けての新たな宣伝展開が始まる『寄生獣』は、久々の『デスノート』的ヒットとなるか? そして、すでに話題沸騰中の大作『進撃の巨人』『ソロモンの偽証』が、2部作の新たなスタンダードを切り開くことができるのか? 強力な布陣だけに期待が募る。
◇進撃の巨人◇
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昨年大ヒットした『るろうに剣心』、昨年から今年にかけて公開される『寄生獣』、今年の話題作『進撃の巨人』『ソロモンの偽証』。これらの邦画大作はすべて前後編の2部作で公開される。ここ数年でみると、『SP』『SPEC』『のだめカンタービレ』といったドラマの映画化作品から、『僕等がいた』や上述の4作など人気漫画、小説の実写化作品まで、大作の多くが前後編になっている。しかし、その興収に目を向けると、後編で物語が完結するにも関わらず、後編が前編を下回ってしまっているのが現状だ。