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11629. 匿名 2016/05/13(金) 21:50:47
熊本地震 南阿蘇の倒壊アパート5棟 柱接合部に金具なし
毎日新聞2016年5月13日 15時00分(最終更新 5月13日 15時00分)
熊本地震で倒壊し学生3人が死亡した熊本県南阿蘇村の東海大農学部阿蘇キャンパス周辺の学生向け
アパートを国土交通省の研究所が調査したところ、倒壊した木造2階建て7棟のうち確認できた5棟すべてで、柱や筋交いの接合部がくぎだけで留められていたことが分かった。金具を使うよう定める現行の国の基準に 照らすと不十分で、強度が低かったとみられる。
熊本地震発生から14日で1カ月。国や研究者による被害の実態や原因の解明が進められている。専門家は 「国や自治体は、基準に合わない建物を減らしていくべきだ」と指摘する。
国交省国土技術政策総合研究所によると、目視で確認できた5棟の接合部を調べたところ、筋交いや柱と、別の部材との接合部が、くぎだけで打ち付けられていた。犠牲者が出た3棟ともくぎ打ちだけで、うち1棟はくぎが 1、2本しかなかったり、筋交いの端がシロアリに食い荒らされて欠けたりしていた。土台のコンクリートには鉄筋が なく、亀裂が入っていた。
建築基準法施行令は、制定された1950年当初から、揺れで部材にかかる力を接合部によって別の部材に 伝わるようにしなければならないと規定している。ただ、具体的な方法は示していなかったため、くぎ打ちだけの 方法が業界内で横行。95年の阪神大震災では、くぎ打ちだけの倒壊家屋が数多く確認された。このため2000年 に施行令が改正され、金具を使うなど具体的な方法が同省の告示で明示された。
同研究所の中川貴文主任研究官は「くぎ打ちだけでは現在の基準に当てはまらない『既存不適格』の建物と いえる」と話す。7棟は全て00年以前に建てられたとみられる。登記簿上は82年築なのに、ホームページの 物件案内で「築3年」と表記していた棟もあった。【関谷俊介、円谷美晶】
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