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男性の性欲が怖い人いませんか?

2264コメント2016/03/13(日) 15:19

  • 1188. 匿名 2016/02/29(月) 10:24:28 

    性犯罪者の多くが少年期に女性による性的虐待を受けていたという事実

    アンデシュ・ニューマン、ベリエ・スヴェンソンの『性的虐待を受けた少年たち ボーイズ・クリニックの治療記録』(太田美幸訳、新評論)より。

    女性による虐待
    女性による子どもの性的搾取は、どれくらい起こっているのだろうか。これについての調査結果を見てみよう。現在、この領域の第一人者であるファーガソンとミューレンの研究(Fergusson & Mullen, 1999)によれば、少年への性的虐待の5分の1(およそ20パーセント)が女性虐待者によるものである。子どもへの性的虐待全般で見ると、加害者の90パーセントが男性、10パーセントが女性である。
    また、ジャッキ・サラジャンの調査(Saradjian, 2001)では、少女も少年も、100人に1人は年長の女性から深刻な性的暴行を受けた経験をもつとされている。

    近年、性的虐待の問題、とりわけ男性の性被害が以前よりもオープンに議論されるようになったことにより、女性による性的虐待への関与は、従来認識されてきたよりも多いのではないかと臨床医たちは考えるようになっている。

    1997年に英国放送協会(BBC)が放送した子どもへの性的虐待に関するドキュメンタリー番組「究極のタブー(The Ultimate taboo)」では、イギリスの子ども保護団体キッズ・スケープに所属する心理学者ミシェル・エリオットが、子どもへの性的虐待の25パーセントに女性がかかわっていると発言した。
    また、スウェーデンのBRISは1998年の子ども電話相談の統計から、性に関する相談のうち18パーセントは女性から性的虐待を受けている子どもからのものであると発表している(Svensson, 2000)。

    ある国際調査では、有罪判決を受けた性犯罪者とレイプ加害者のおよそ半分が子どものころに性的虐待を受けた経験があり、そのうち25パーセントから59パーセントが女性による虐待であったことが明らかになっている。女性への性暴力で有罪判決を受けた男性の59パーセントは、女性による性的虐待の被害者であった。このケースのみ、男性による虐待よりも女性による虐待のほうが多く生じている(Saradjian, 2001)。

    有罪判決を受けた性犯罪者に女性による性的虐待の被害者が多いからといって、それを一般化することはできないが、少なくともこの調査結果は、女性による性的虐待をもっと深刻にとらえる必要があるということ、そして男性の被虐待経験とその後の性犯罪との因果関係を少なく見積もってはならないということを示唆している。
    女性虐待者について、また女性から虐待を受けた被害者についてはほかと比べて研究が少なく、知識もあまり蓄積されていない。さしあたって、このことの理由を検討しておく必要があるだろう。

    まず最初に認識しておかねばならないのは、子どもへの性的虐待のほとんどは男性によるものであるという事実である。しかし、すべての虐待が男性によるものではない。女性も性的虐待を行うということがあまり知られていないのは、女性による虐待が告発されにくい、あるいは否認されやすいためであると考えられる。
    その原因は、女性による男性あるいは少年への性的虐待は定義上不可能であるという誤った「男性的」世界観にある。
    少年あるいは男性は、支配する立場、征服する立場、誘惑する立場にあることが当然視されており、受動的な被害者とはみなされにくい。男性被害者が自らの被害経験を、「早熟」あるいは「性に対する好奇心」と歪めて解釈しているケースを私たちは多く見てきた。「僕は子どもにしては異常に性欲が強かった」、「ベビーシッターと寝たのはまだ5歳のときだった」といった表現が使われたりもする。

    もう一つの理由は、女性のセクシュアリティ、女性的な優しさに対する私たちの思い込みである。私たちは、無力で無垢な子どもたちの安全と安心を保障するために、女性あるいは母性は人間社会の要であるべきだという理想を抱いており、その理想をなかなか手放すことができない。もし、自分の母親さえも信じられなかったら、ほかに誰を信じられるというのだろうか。

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