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804. 匿名 2025/07/21(月) 15:13:50 [通報]
>>740
💣🍃【転生したら餃子だった親父〜この恋は紅しょうが級〜】
🥟第七話
俺は閉店後の厨房で実弥が餃子の餡をせっせと作るところを眺めていた。その隣ではモブ崎モブ人が紅しょうがをタッパーに移している。
がるみは今日もまともに実弥と話す事ができなかった。内心イライラするが、がるみは言えば言うほど行動できなくなるタイプだろう。「すみません」と謝りながら、俺をレジ横に置いて1人家路についた。今日も父親の勘で(俺にだって一応そういうのは、まァ、少しはあるんだぜ)実弥の本心を聞けるような気がしたのだ。
「実弥さん、今日もあの女の人来てましたね」
おっ、いいぞモブ崎!いけいけ!!
「あー、そうだなァ。有難いな、常連さんは」
チッ、呑気に感謝してんじゃねェ。
「いや、なんていうか、実弥さんのタイプじゃないっすか⁈あの人!」
きたーーー\( ˆoˆ )/〜〜🥟
「はァ⁈…まぁ…ていうか、それどころじゃねェよ、親父があんなんだからな」
このクソ真面目息子がァ!
「いや、キョーゴさんなら、"俺がぶっ倒れてるくらいで女も口説けねーのか、まだまだ青いな"くらい言いそうですけどね」
さすが、令和の若者。言うことが違うぜ。お前を天下の大将軍にしてやる事はできねェが、天下の高時給に昇格してやるよ。
「お前…なんつー事ォ」
「結構脈アリだと思いますけどねー!」
実弥は無言で餃子の皮に餡を詰めて一定の速度で作り上げてゆく。その作業をしながら考えを巡らせているようだった。
それにしてもモブ崎、お前を雇って本当に良かった。今夜は旨い酒が呑めそうだ。…なんてことを考えていると、いいのか悪いのか触覚が戻ってきた。
『……痒い』
なぜならぬいぐるみ=毛だらけだからだ。
続く🥢+23
-14
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818. 匿名 2025/07/21(月) 15:39:26 [通報]
>>804返信
続きありがとう!いやもうモダモダしてて好き🥟
無事元に戻れますように…笑+18
-6
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835. 匿名 2025/07/21(月) 16:48:19 [通報]
>>804返信
今まとめて2話読みました!
モブ崎いけぇー!
🥟は毛だらけなのねw今の季節暑そう😂+18
-4
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1211. 匿名 2025/07/22(火) 07:33:13 [通報]
>>804返信
プラスや🌾ありがとうございます🙇♀️💕
💣🍃【転生したら餃子だった親父〜この恋は紅しょうが級〜】
🥟第八話
私はキョーゴさんの為にも恋を頑張らなきゃいけないけど、それと同じくらい、いや、今はそれ以上に熱を上げているものがある。それを求め、家を出て道を歩く。あの自販機──そして求めた先には、恋の相手まで居たのだ。
「あっ!実弥さん!」
「あ、こんにちはァ」
実弥さんの手に握られていたのは、まさかの『蛾流呼の刀(がるこのかたな)』のコラボ缶コーヒーだった。
「えっ、もしかして実弥さんも好きなんですか⁈」
「はい、実は結構好きで…えっ、まさかお客さんも⁈」
「大好きなんですー!映画楽しみですよねー!」
「やばいっすよねェ、無限飲食編!」
「なんかもうソワソワしちゃって。あ、私がるみって言います」
「がるみさんですか。いつもご来店ありがとうございます!」
『何だよ、ガルコノカタナって…』『よくわかんねーけど映画誘えよ!』などと、ポケットからキョーゴさんの声が聞こえる。
『あー痒い、お前の服ん中、超痒い!」
餃子の声を無視して、自販機の前でアニメの話で10分くらい盛り上がってしまった。
「がるみさん、すごい面白い人っすね。あの、もし良かったら無限飲食編、一緒に観に行きませんか?」
「えっ、行きたいです!!」
『うっしゃァーーー!』💪🥟
缶コーヒーを買って家に着くと、私はキョーゴさんに説明を始めた。
「キョーゴさん、知らないんですか?蛾流呼の刀。己の煩悩や怠惰の欲にまみれた主人公の蛾流呼が旅をしながら仲間と出会い、成長していく感動のストーリーなんです。もうその人気は社会現象で、日本だけでなく海外でも凄い人気があるんですよ。もうすぐ始まる劇場版の無限飲食編は時間があればいつまでもダラダラと食べ続けてしまうという人間の欲に、果たして蛾流呼は打ち勝つことが出来るのか?という、己の敵は己、っていう、とても深いテーマで、ついでにお酒も控えて肝臓の数値を───って、聞いてます⁈」
『社会現象って辺りから聞いてなかった、訳わかんなすぎて。そんなの流行ってるなんて大丈夫か?この国』
私だってラーメン屋で仲良くなっていくかと思ってたのに、意外にまさかの推し活で進展してしまったので混乱している。
続く🎶+20
-10
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