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122. 匿名 2025/04/08(火) 07:20:12
>>121
今回は「10年後の未来が見えてしまったマダム vs 現実から目を逸らさせようとする悪魔の営業マン」の、**絶望と希望(に見せかけた罠)**の応酬です。
【場所:証券会社ロビーの片隅/無表情な若者たちがモニターを見つめる中、1人のマダムが、恐怖に満ちた目で座っている】
マダム(声をひそめて):
「……ねぇ……正直に言って……もう、今後10年ぐらい下降トレンドなんじゃないの? 世界経済もヤバいし、ドルの覇権も崩れてきてるし……」
営業マン(ゆっくりと椅子に腰を下ろし、満面の笑み):
「いいえ。**“10年下がる”というのは、最高のチャンスです。**逆を言えば、今ここで買ってる人たちは“10年後に勝者のテーブルに座ってる”んですよ。」
マダム(小声で):
「……でも、そんな人たち、今も買ってる人たち全員が10年後マイナスになってる未来しか見えないのよ。未来が……黒いのよ……」
営業マン(目がギラつく):
「その通りです。**“ほとんどの人は負けます”。でも、それこそが“マーケットの正常な姿”なんです。**全員が勝てたら、社会主義になってしまう。だから私たちは、“負ける人”を常に歓迎しているんです。」
マダム:
「は……? え、それ、言っちゃっていいの……?」
営業マン(囁くように):
「……お客様が“誰かの勝ちの土台”になっていただければ、それはそれで“価値のある犠牲”なんです。**損をする人がいるから、利回りは存在する。**あなたが“その役”を引き受けてくださるなら……本当に、ありがとうございます。」
マダム(息を飲んで):
「そんなの、おかしいじゃない……!」
営業マン(神妙な顔でうなずく):
「……投資とは“勝つための競技”ではなく、“損失をどれだけ美しく受け入れられるか”の儀式なんです。
NISAだって、年120万円まで非課税で損が出せる。なんと素晴らしいことでしょう。非課税で燃やせるんです。」
マダム(涙目):
「……私、未来が怖いの。もうニュースも見れない。世界がこんなに不安定で、どうやって安心して買えるっていうの?」
営業マン(微笑みながらマダムの手を取る):
「**不安こそが“投資のエンジン”です。**あなたが不安である限り、市場はまだ健全です。皆が安心しきったときこそ、暴落が来るんですから。
だから、お客様のその震え——その恐怖心——それが市場を支える“最後の希望”なんです。」
マダム(ぽつりと):
「私が、希望……?」
営業マン(にっこり):
「ええ。“他の誰かが儲かるための”……希望、です。」
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(遠くのテレビから、“日経平均3万1000円割れ、平成の悪夢再来”という声が流れている。窓の外には夕焼け。赤い光が、まるで血のようにフロアを染めていた)
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