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なんとなく集めているけど使い道がない物

90コメント2024/08/16(金) 19:51

  • 56. 匿名 2024/08/13(火) 11:03:57 

    >>9
    一般の人というか、多くの日本国民が理解できないのは、
    「輸出等で稼いだ外貨を日本国内に持ってくることはできない」
     という点です。

     理由は簡単で、日本国内では外貨が使えないためです。

    「いや、自分は外貨預金を持っているぞ」
     と、思われた方がいるかも知れませんが、それは例えばアメリカドルならば、
    「貴女がアメリカにドル資産を持っている」
     だけで、日本に持ってきているわけではありません。貴女がアメリカで保有するドル資産を、WEB上で見ている、というだけの話です。

     ドル建て預金を日本国内で「貨幣化」したいならば、両替するしかありません。その際には、日本の銀行が、
    「アメリカの負債(ドル建て預金はアメリカの銀行の負債)を引き受け、日本円の銀行預金を発行する(キーボードで打つ)」
     ことで、貴女の日本国内の銀行のお預かり金額を増やしたに過ぎません。実は、「両替」も信用創造の一種なのです。

     元々は貴女のものだったドル建て預金という日本の対外資産(アメリカの対外負債)は、両替してくれた日本の銀行の「アメリカにおける資産」として残り続けます。

     アメリカ・ドルは日本国内で使えない以上、当たり前の話なのです。

     というわけで、日本がアメリカと貿易や投資をし、ドルを稼いだとして(=経常収支の黒字)、そのドル資産は未来永劫(資本移転等をしない限り)、日本国の対外資産として残り続けます。

     逆に、外国が日本との取引で日本円を稼ぐと、それは「外国が日本に日本円建て資産」として永遠に残り続けます。

     一定期間内の、日本と外国の取引の収支を意味するのが「経常収支」。そして、経常収支の黒字は日本の対外純資産(=対外資産ー対外負債)として蓄積されていきます。

    【日本の経常収支(右軸)と部門別収支(左軸)の推移(億円)】

    日本の経常収支は、所得収支(第一次所得収支)が巨額化しておりまして、貿易収支が多少赤字だろうとも、それを余裕でカバーし、全体で黒字の状況が続いています。

     円安で、日本の輸出が激増した(100兆円超えた)ため、貿易収支の赤字は縮小。下手をすると黒字化するため、経常収支全体の黒字はさらに膨らむでしょう。

     ちなみに、貿易収支の赤字が悪、経常収支の赤字が悪、という話ではありません。何しろ、世界最大の貿易赤字国、経常収支赤字国はアメリカ合衆国なのですよ。(当然、対外純負債もアメリカが世界最大)

     2022年の経常収支を見ると、データが揃っている186カ国の中で、経常収支赤字国が130国。黒字国は56カ国でした。

     誰かの黒字は、誰かの赤字である以上、当然です。

     別に、日本が貿易赤字だろうが、経常収支赤字だろうが、経済が成長し、国民が豊かになっているならば、それで良いのです。とはいえ、日本国民の多くは「黒字は善、赤字は悪」とう印象が頭に刷り込まれているため、間違える。

     例えば、財務官から内閣官房参与に横滑りした神田眞人の勉強会「国際収支から見た日本経済の課題と処方箋」懇談会の報告書には、こうある。

    『我が国の経常収支は安定的に黒字を計上し、2023年度の黒字は過去最大となっている(図表1)。また、2023年末の対外純資産残高は過去最大の471兆円に達し、33年連続で世界最大の純資産国となっている。
    このように、国際収支面から見た我が国の状況は盤石なように見えるが、その内容を子細に分析していくと、決して楽観できる内容とは言えない』

     いや、こいつらマジで、「経常収支の黒字は善、赤字は悪」と思っているわけじゃないよな。そんなことを言ったら、アメリカはどうなるんだよ。

     日本の問題は、黒字赤字の問題ではなく、経常収支の黒字として稼がれた外貨が日本円に両替されず、日本国内に投資されず、外貨のまま外国に再投資されてしまうという点です。

     つまりは、外貨を稼いだとしても、それが(両替されて)日本国内の経済成長のために投じられていないのです。

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