ガールズちゃんねる

泣ける、感動するコピペ

64コメント2015/10/19(月) 21:43

  • 20. 匿名 2015/10/18(日) 21:45:23 

    幼い頃に父が亡くなり、母は再婚もせずに俺を育ててくれた。学もなく、技術もなかった
    母は、個人商店の手伝いみたいな仕事で生計を立てていた。それでも当時住んでいた
    土地は、まだ人情が残っていたので、何とか母子二人で質素に暮らしていけた。

    娯楽をする余裕なんてなく、日曜日は母の手作りの弁当を持って、近所の河原とかに
    遊びに行っていた。給料をもらった次の日曜日には、クリームパンとコーラを買ってくれた。

    ある日、母が勤め先からプロ野球のチケットを2枚もらってきた。俺は生まれて初めての
    プロ野球観戦に興奮し、母はいつもより少しだけ豪華な弁当を作ってくれた。

    野球場に着き、チケットを見せて入ろうとすると、係員に止められた。母がもらったのは
    招待券ではなく優待券だった。チケット売り場で一人1000円ずつ払ってチケットを買わ
    なければいけないと言われ、帰りの電車賃くらいしか持っていなかった俺たちは、外の
    ベンチで弁当を食べて帰った。電車の中で無言の母に「楽しかったよ」と言ったら、
    母は「母ちゃん、バカでごめんね」と言って涙を少しこぼした。

    俺は母につらい思いをさせた貧乏と無学がとことん嫌になって、一生懸命に勉強した。
    新聞奨学生として大学まで進み、いっぱしの社会人になった。結婚もして、母に孫を見せて
    やることもできた。
    そんな母が去年の暮れに亡くなった。死ぬ前に一度だけ目を覚まし、思い出したように
    「野球、ごめんね」と言った。俺は「楽しかったよ」と言おうとしたが、最後まで声にならなかった。

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