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988. 匿名 2024/04/13(土) 18:34:15
>>987
「花も団子も」2/2
「指先も冷んやりしている。温めなくてはだな」
男性らしく骨ばった、それでいてすらりとした長い指が私の指に重なる。
「杏寿郎さん、ありがとう…温かいよ」
「そうか、良かった。俺としても可愛いガル子を抱き締められる大義名分が出来たのは良かったが」
こういう事を臆面もなく口にする真っ直ぐさは彼の魅力なのだけど、どうしても照れてしまう。たちまち顔が熱くなるのが自分でも判るほどだ。
「君の頬も桜のように色付いているな。まだ酔いが残っていたか?」
顔を覗き込まれると更に頬が熱くなる。
「お酒じゃなくて、杏寿郎さんが…そんな照れるような事言うからだってば…」
「なるほど、俺に酔ったとは嬉しい事を言ってくれるじゃないか」
返しだって私より何枚も上手で、彼には到底敵わない。けど、私も諦めていないんだからね。
「波動拳…見せてくれたらもっと杏寿郎さんに酔っちゃうんだけどなぁ」
「むぅ…仕方ない、1回限りだぞ」
構えのポーズだけでも眼福だと思っていたら、放ち終えた瞬間に吹いた風で舞い散った桜の花びらが杏寿郎さんの格好良さを更に引き立てる。自然まで味方にしちゃうなんて、何か不思議な力を持っているとしか思えない。
「波動拳で花吹雪出せちゃうなんてカッコいい!」
「これで更に酔ってくれただろうか?」
「もちろん!大好きだよ、杏寿郎さん」
「うむ、俺もガル子が大好きだ」
手を繋いで微笑み合う、まではロマンチックだったのに───
「ところでガル子、散歩をしたら小腹が減ってしまった!花も団子も両方楽しんでこその花見という事で少し飲み直さないか?」
"花より団子"じゃなくて"花も団子も"
その言葉に彼らしさがギュッと詰まっている感じがする。
「賛成!」
繋いだ手に力を込めて返事をした。
おしまい+32
-7
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994. 匿名 2024/04/13(土) 18:52:18
>>988
落ち着いた煉獄さんと、学生時代の煉獄さん両方見れた気がしてなんか嬉しい🥰
波動拳私もみたいw+16
-2
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1037. 匿名 2024/04/13(土) 19:46:19
>>988
大人と学生時代の煉獄さんのどっちもいい!選べない!
私も波動拳されたいw+17
-3
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