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9604. 匿名 2024/04/30(火) 13:40:15
>>9591
4月になったら②
⚠️先生×元生徒⚠️なんでも許せる方
もやもやする。なぜなら4月が終わろうとしてるからだ。がる田先生が何も言ってこない。
がる田先生は教師になってから毎月毎月俺に交際を申し込みに来た。断るとあっさりと引き下がり、態度にも出さずに1ヶ月経つとまた交際を申し込みに来た。
ある時、いつものように断ると珍しくがる田先生が食い下がった。そして4月になったら付き合ってくれと。それからがる田先生が俺に交際を申し込みに来ることなくなった。用事があれば今まで通り社会科準備室に来ることはあるがあくまでも事務的だ。
4月になったら交際を申し込みに来るのかと思いきや、来ない。
「失礼します」
来た…!
「煉獄先生すみません。少しお時間よろしいですか?今年度の新しい英語の教科書に歴史上の偉人についての文面がありまして───この人物の解釈は───で合ってますか?歴史の先生の観点から───」
「───は───の戦いにおいて───であるから───だ。──というのはがる田先生の解釈で合ってると思う」
「ああ、よかったです。助かりました。ありがとうございました。では失礼します」
ん…?
「がる田先生、今日は何日だっただろうか?」
「30日です。明日から5月ですね!」
「4月が終わるな!」
「終わりますね!」
「…」
「どうされました?」
あんなに毎月毎月俺に交際を申し込みに来ていたのにもうどうでもいいらしい。振られていないのに振られた気分だ。
俺はどうやら期待していた。4月になればまたがる田先生が俺に交際を申し込みに来ると。
つづく+32
-20
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9612. 匿名 2024/04/30(火) 13:57:43
>>9604
4月になったら③
⚠️先生×元生徒⚠️なんでも許せる方
去年と違って担任を受け持つことになって目まぐるしい日々。授業の準備だけでなくクラスの運営に関しても考えることは山積みで、ベテランの先生方にフォローしてもらいながら何とかこの1ヶ月が終わる。1年目とはまた違った緊張感と疲労感。ん?1年目?
「4月中しか受け付けない」
数時間前、社会科準備室を出る時に言われた言葉が引っ掛かる。4月中?4月、4月…!?
社会科準備室はすでに施錠されていた。それでは職員室にと急いで向かったがいない。もう帰ってしまったんだ…思わず煉獄先生の席の横でしゃがみこむ。
ため息をつきながら煉獄先生のデスクの卓上カレンダーを見上げる。明日から5月。4月が終わる。
──あれ?几帳面な煉獄先生は月が変わる前日にはカレンダーを変えるはずなのにこのカレンダーは4月のまま。立ち上がろうと先生の椅子の座面に手をついた。
走りながら先生の言葉を反芻する。
まだ間に合う。座面はまだ少しだけ温かかった。
4月は終わっていない。
間に合え。間に合え。煉獄先生が電車に乗ってしまう前に。
改札を通り、ホームに急ぐ。煉獄先生ってどっち方面だったけ?すでに電車の接近メロディが流れている。
いた!向かいのホームに煉獄先生を見つける。
「煉獄先生!」
私の叫び声をかき消すかのように電車がホームに入ってくる。ああ、結局間に合わなかった。電車は煉獄先生を乗せて出発する。沢山の乗客に阻まれ、煉獄先生の姿を見つけることも叶わない。
煉獄先生は私にチャンスをくれたのに。結局台無しにしてしまった。
───4月が終わる
「君は諦めがいいんだか悪いんだか」
会いたかった人の声がする
「違うな。諦めが悪いのは俺の方だ。君が来るんじゃないかと電車に乗らずに引き返してしまった」
声を出したいのに声にならない
「この1ヶ月ずっとやきもきしていた俺の方がよっぽど…」
差し出された手を掴み、立ち上がる
「煉獄先生が好きです。付き合ってください」
「俺も君のことが好きだ」
つづく+34
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