ガールズちゃんねる
  • 7238. 匿名 2024/04/24(水) 22:49:53 

    >>6494

    仮初の友よサヨウナラ

    「悲鳴嶼ぁ…また駄目だったぁ…」

    わりと深夜でもお構いなしに、人の部屋に来て泣きつぶれている迷惑な女性。
    それは私の幼馴染でもあり、友人でもあるガル山ガル子だ。

    「またか。いい加減君も学習しないとな。」
    「今度こそは運命の人って思ったんだけどなぁ」
    「君には運命の人が何人いるんだ?可哀想に。」
    「それ、慰めてる?」
    「ああ、慰めてる。」

    ひとしきり話すと彼女は落ち着いたのか
    「お腹…すいた」と口を尖らせる。
    「何か食べるか?あるものしか作れないが。」
    「夜食べても太らない、美味しいものがいい…」
    「相変わらず、我儘だな。了解。」

    転勤が多かった父に帯同し新しい小学校に来た時、人一倍身体が大きい事を理由に揶揄いを受けた。たまたま目立つ転校生という立場も手伝って。

    そんな時に「悲鳴嶼くんってさ、大きくて格好いいね」と声をかけて来たのが彼女だった。
    明るく朗らかで、可愛らしく人気者であるらしい彼女の一声で揶揄いが止んだ。
    コンプレックスを褒められた事で、驚きと気恥ずかしさと自分を肯定してくれる親以外の存在に初めて出会えた嬉しさに震えた。

    彼女はその頃からずっと眩しかった。

    それから中学、高校と進み彼女との友情は続いた。不思議と正反対のタイプなのに気が合ったし、一緒に居て楽だった。
    男女の友情は難しいというが、彼女の天真爛漫な性格の賜物だろう。

    しかし、変に仲を疑われた事もあった。
    高校時代に出来た彼女やガル子の当時の彼氏にもいい顔をされず、幼馴染で友人だと伝えても理解されない事もあった。
    それが理由でガル子が振られた事もあったし、自分もあまりに疑う彼女に別れを切り出した事があった。

    大学は自分が県外に出た事もあり同じではなかったが、就職を機に戻ってからはまた連絡を取り合う様になった。

    俺達は親友だ。

    多分、ずっとこの先もこの関係は変わらない。

    そう思っていた。

    +37

    -7

  • 7244. 匿名 2024/04/24(水) 23:02:50 

    >>7238  
    わっ♡ドキドキ…楽しみです📿

    +18

    -1

  • 7265. 匿名 2024/04/24(水) 23:24:58 

    >>7238
    キャー!デカいのに一歩引いた男友達が似合う~💕続きお待ちしてます💘

    +17

    -1

  • 7651. 匿名 2024/04/25(木) 23:19:52 

    >>7238

    仮初の友よサヨウナラ

    職場の年齢が近い奴らと飲みに行くと決まって
    彼女が欲しい、誰かいい子いない?といった流れになる。20代半ば過ぎの男達の会話だから、まあ健全といえば健全だろう。
    社内に沢山女性社員は居るのだが、社内恋愛をしたくない者は外に出会いを求める。

    「悲鳴嶼。誰かいい子居ない?俺、こっちに女の子の知り合いが居なくてさ。」

    「知り合いか…居ないこともない。」

    真っ先にガル子の顔が浮かんだ。

    モブ澤は同期入社で大学のゼミも一緒だった。性格も良いし、知る限り女性にも誠実な男だ。

    つい数ヶ月前、大学時代から付き合っていた遠距離の彼女と別れ、暫く落ち込んでいた彼を、幾度か飲みに誘い慰め、話を聞いた。

    「やっぱさ、失恋を癒すのは新しい恋だろ?」

    「運命の相手を探している友人が居るんだが、会ってみるか?」

    勿論!いつが都合がいいんだ、俺はいつでも合わせるから!とモブ澤の目が輝く。
    とりあえず、友人に聞いてみると伝えて、都合が良い日を幾つか確認した。

    翌日、ガル子から来た別件のLINEにモブ澤の件を伝えるとすぐに着信があった。

    「どんな人?悲鳴嶼の大学の友達なら間違いないよね。でも、今までそういうの紹介してくれた事なんかなかったのにどういう風の吹きまわし?。」

    「あまりにも君が運命の相手に出会えないから気の毒になってな。私もそろそろ恋愛がしたいし、君が先に幸せになってくれないと気が引ける。」

    「ふふふ、何、それ。何かお父さんみたい」

    「ああ、家族より君の方が私の事には詳しいかもしれないな。迷惑な話だ。」

    「じゃあ、私も誰か紹介した方がいい?悲鳴嶼に。」

    「いや、私は自分で見つけるから結構だ。」

    「了解!じゃあおやすみなさい。」

    もしかしたら、いや間違いなく、彼女はきっとモブ澤と付き合う事になるだろう。
    長く友達だったからわかる。
    良かったな、やっと幸せになってくれる。

    誰かと幸せになって欲しい。

           ──────否、私が幸せにしたい。

    ふと込み上げた意図せぬ感情に、ああ、大概に私も疲れているなと目を瞑った。

    +33

    -6

  • 17206. 匿名 2024/05/12(日) 13:33:38 

    >>13462

    おまとめの場所をお借りします🍀*゜

    ○推しに言われたいセリフ
    >>1542 🔥>>2085🔥

    ○(同じ世界線の二人)
    part15の9687とも繋がっています
    >>1888🔥>>15425 🔥🎂

    >>3798🔥SS

    【悪】>>11353🔥🐚抱いて欲しそうな顔

    ○グッズ写真💒🇮🇳 >>2031

    >>2169🌊SS
    >>10253🌊違う違うそうじゃない

    >>2222キリ番💎

    >>2625 >>2642🤫、👹

    ○春のワンナイト 
    >>3832📿🐚→ >>5662🐚
    >>6819🌊🐚

    >>5134📿めちゃくちゃ怖い話していい?
    >>11069📿合コンからの嫁ぎーの
    >>11346📿🐚抱いて欲しそうな顔

    ○他作品のセリフ
    >>12929🎴 >>13075🌫️ >>13147

    ◯曲と推し
    >>14128 椎名林檎

    ◇長文
    >>7238📿仮初の友よサヨウナラ

    アバの星からやってきたがるこです⭐️
    長文もまとめも課題もいつも、ギリギリで生きていたいから鳴呼🎵になってしまいます。
    推し達を好きな気持ちは変わらずなのですが
    頭の妄想を文字にできなくなってきてまして、これが所謂、枯渇というやつなのかな…
    私は彼トピの妄想を読むのが好きなので、読ませてもらいつつ、1つでも湧き出るうちは片隅でゆるりと妄想させていただけたらと思います☘️
    そんな中、+や🌾を下さった方には感謝しかありません!
    🍊👽の話を📝してくださった方。
    ありがとうございました!ありがたい🥹
    🌾見て続きがムクムク浮かんできています。

    +44

    -7

  • 17625. 匿名 2024/05/12(日) 19:49:29 

    >>529

    長文総本山に紐つけます

    【タイトル】 仮初の友よサヨウナラ
    【あらすじ、人物】ガル子と悲鳴嶼は幼馴染で親友。時を経て二人の友情の形が変わり始めて…

    【注意事項】
    ⚠️趣味に全振り 悲恋

    1話目>>7238

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