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7034. 匿名 2024/04/24(水) 18:29:48
>>7033
『隊士のアオハル』2/2
⚠️🌊
夜が明けると雪はやんでいた。
外へ出ると当たりは一面真っ白な雪で汚れた部分など見当たらない。
私は昨日のやり取りなどすっかり忘れてこの真っ白な世界に心をときめかせた。
「山を降りるか。」
先に歩き出した冨岡に狙いを定める。雪玉は冨岡の後頭部に見事命中して舞い散ると黒髪のあちこちに散らばった。
「アッハッハッハッハー!」
私が笑っていたら冨岡の投げた雪玉が肩に飛んできた。
「ちょっとー!痛いー!何すんのよ!」
「そっちが先に仕掛けてきたんだろう。」
「私は軽く投げたのにー!」
「…行くぞ。」
走り出す冨岡を追いかける。柔らかい雪の゙感触が楽しい。なんだか体が軽くて私はドキっとして腰に手をやった。
良かった、ちゃんとある。日輪刀は私のベルトに引っかかっている。鬼殺隊士である以上この重さを忘れてはならない。
─でも時にはこの重さを忘れる時があってもいいよね。ただの16歳でいる時があっても。
「うわっ!」
木の根本に引っ掛かって派手に転んだ。
雪の゙おかげで痛くはないけど。
顔を上げると手を差し伸べてくれる冨岡がいた。
「あ、ありがと。」
「何やってるんだ…。」
冨岡の手は少し硬くて熱かった。
───────────────
そして数ヶ月後、桜色が目に写る季節となった。
「ちょ、ちょっと待って。義勇。」
義勇の゙顔が近づく。恥ずかしくて、どうしようもなく顔が熱い。
「 以前はがる子の方から口付けをしよう、と言って来ただろう。」
「そうだけどさ…。」
肩を掴まれてもう逃げられない。
「 …目を閉じてくれ。」
「…うん。」
私は義勇と口付けをした。
そう、想い合う者同士となって──
+28
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7049. 匿名 2024/04/24(水) 19:12:46
>>7034
雪山で冨岡さん絶対ドキドキしてたよね🤭
あなたの「の"」使いが気になる…+19
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