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6824. 匿名 2024/04/24(水) 00:55:50
⚠️🐚🔥
「来たのか」
「……呼んでおいて」
合同任務が終わり、現場からほど近い藤の家紋の屋敷にて一晩休養することとなった。本当は早く家に帰りたかったけれど、事後処理に手間取り帰れなくなったのだ。
少しだけ腹が立ったが、件の屋敷で美味しいご馳走を振る舞われ、湯加減のちょうどいい湯に浸かれば腹の虫は収まった。
ほっと一息、あとは寝るだけだと清潔な寝巻きに袖を通したところで、今朝まで共に闘い無事に朝を迎えた戦友の煉獄杏寿郎に呼び出されたのだ。
今夜もまた眠れぬのか。
宛てがわれた部屋の障子を開け放し、春の宵をゆったりと楽しんでいた杏寿郎は無言でこちらに手を差し伸べた。
春特有の、胸のざわめきを誘うような中途半端な生ぬるい夜風が汗ばんだ肌の上を踊るように通り過ぎていく。
開け放したままがよいと言った杏寿郎の意に従い、事の始まりから今までの全てを春の月に見られている。見ているのは月だけかしら、いや、そうじゃないかもしれない。
そう思うと、杏寿郎が顔をうずめているそこにまた灯火が宿る。
もちろんそれは杏寿郎に容易く勘づかれ、彼の笑う吐息が直接私の肌に当たる。
「君はこういうことが好きなのか」
上体を起こし逞しく鍛え上げられた二本の腕を滑らせて私の上に覆いかぶさった杏寿郎は、朝焼けを思わせる色の瞳を愉快そうに歪めて笑った。
そういう訳じゃないと否定しようにも、事実私はいつもよりも昂りを制御出来ない自分自身を悟っていたから、杏寿郎の鼻をきゅっと摘んで抗議することくらいしかできなかった。
「こら、離すんだ」
そう言って彼は私の悪戯な手を握ると、布団に縫いとめた。離してと言うようにその手に力を込めると、それを許さないとばかりに、分厚く堅い杏寿郎の手に力が篭もる。自由な方の手を動かし、もう一度彼の鼻に狙いを定める。すると思惑通りに拘束された。
強い男に征服される、この瞬間が好きだ。
堪らずに己の唇を噛み締め、杏寿郎の瞳を見つめた。
炎がそこに生まれる。それは闘争の色によく似た赤だ。
「覚悟はいいな?」
そう囁くと、杏寿郎は灼熱で私を朝まで焼き尽くした。
終わり+40
-18
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6826. 匿名 2024/04/24(水) 01:01:35
>>6824
⚠️🐚
春の宵の月と妖しい🔥さん…はぁあ焼き付くされたい…+31
-8
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6830. 匿名 2024/04/24(水) 01:19:14
>>6824
⚠️🐚
深夜に最高の🐚をありがとう
いい夢見られそう(*˘︶˘*).。.:*♡+25
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14774. 匿名 2024/05/09(木) 17:03:19
>>13462
⚠️まとめ🐚
まとめの場をありがとうございます✨️
>>3945 お題「春のワンナイト」より
『さくら舞う』🍃🐚 全8話
>>5681 お題 「昭和な推し」「歌お題」
『もうひとつの土曜日』🍃 全3話
>>7576 💎
>>10593 🧈 全3話
>>12794 🍃 元先生✖️元生徒
>>6167 🐍🐚
>>6824 🔥🐚
>>8850 💣◤◢◤◢◤◢◤◢WARNING◤◢◤◢◤◢◤◢🐚
>>9046 📿🐚
>>10383 🐰🐚(生存if)
>>10993 🍶🐚(供養所から🙏🏻)
>>12641 🌫🐚
こんにちは!いつもお世話になっております!
潮干狩りの季節ですね!➰🐚
春なのでね!
キメダンたちとガル子さんたちと過ごせた1ヶ月は本当に楽しかったです♥️
とんだアバズレですが本当に彼らが好きです(*´ω`*)
たくさんのプラスやコメントありがとうございました。しかもおすすめお題にあげていただいて!嬉しいびっくりでした♡ありがとうございます😊
1ヶ月間ありがとうございました。また会いましょうね🫶
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