ガールズちゃんねる
  • 6559. 匿名 2024/04/23(火) 20:44:31 

    >>6506 続き
    ⚠️女性キャラが出ます、喋ります、絡みます
    ⚠️何でも許せる人向け


    「先程の隊士は彼女と同様の術を受けた人です」
    「…どういう術だ」
    「見た通りですよ」
    「鬼の情報は」
    「術をかけた後も攻撃より回避、逃走を選んでいる点から、鬼として左程強くはないようです」
    「術の効果は」
    「肉体の肥大化により動きが緩慢になり襲いやすくなることと、食料としての血肉を増やすことが目的のようですね。増えた組織が人体と同じ構造、要は脂肪や筋肉と同様の物かわからない為運動等による減量行為は禁止です。調べてはいますが、現時点では日光浴以外に対処のしようがありません」
    「命に別状はないんだな?」
    「少なくとも今のところは。心配なのはお察ししますが、本人は面会を拒否しています。よく考えて行動してくださいね?」

    ~~~

    森の奥、入り口を草が覆う洞窟にその鬼はいた。
    耳を澄まし中に人間がいないことを確認すると、おびき出す為洞窟内に爆薬を放つ。
    欠けた体を再生しながら現れた鬼を紅玉の双眸が捉える。
    「見つけたぞ…お前の……」

    ~~~

    コン、コン
    軽く戸を叩き部屋に入る。追跡中負傷した彼女は他の隊士とは別の病室にいた。
    「よう、地味な術食らったらしいな」
    彼が来たことに気付くと、その身を隠す様に布団を頭まで引き上げた。
    「まぁ気にすんなって。俺と並べば大して目立たねぇよ」
    布団越しでもその身体が普段と違うことはわかる。しかし彼にとってそれは些細な事だった。
    自分の声に反応、行動したことから記憶等にも問題はないだろう。無事に、生きている。それで十分だった。
    「大体お前隊士の割にヒョロかったしな、少しくらい増えても丁度いいくらいだって。な?」
    ぽむち、と励ます様に布越しに触れる。普段通りのスキンシップだった。ただ、普段と違ったのは
    「うぉ…おぉ」
    思わず声が出てしまう程、予想以上に質量と弾力を増した彼女の身体。零れた小さな小さな声も、触れる程近い相手に聞こえない筈がなく
    「…触らないで」
    「あ、いや、俺は好きだぞ。こう、ぽよっとしたのも」
    知らせを聞いた時から冷静でなかった彼は、更に失言を重ねたのだった。
    「馬鹿!最低!大っ嫌い!!」
    「え、いや、ちょ」
    「出てって!!!」

    「忠告はしましたよ?ここで落ち込まれても迷惑です」
    蝶屋敷を追われた彼は、他の隊士と鴉の情報から、かの鬼の討伐に向かった。

    ~~~

    続く

    +31

    -14

  • 6570. 匿名 2024/04/23(火) 21:00:54 

    >>6559
    そんなに?!天元様が思わず声に出すほどなの?!
    あちゃあ〜やっちまったね天元様…ぽむち

    +22

    -8

  • 6581. 匿名 2024/04/23(火) 21:11:30 

    >>6559
    ⚠️
    読んでます!続き気になる〜!

    +20

    -8

  • 6638. 匿名 2024/04/23(火) 22:09:11 

    >>6559 続き
    ⚠️女性キャラが出ます、喋ります、絡みます
    ⚠️何でも許せる人向け


    土埃の中再生を終えた鬼が彼に気付いた。戦うか、逃走か、悩む一瞬の間に
    「…お前のせいで嫌われちまっただろうが!くたばりやがれ雑魚鬼が!」
    かなり私怨を含んだ刃を受け、鬼は塵と化した。

    「あ、音柱!」
    「ご無事で…鬼は」
    「斬った。おいお前、体はどうだ」
    「は、はい。肥大化は落ち着きました。若干ですが、先程より戻っている気がします」
    「そうか。悪ぃけど後頼めるか、隠ももう着くだろ」
    「音柱様はどちらに?」
    「用があんだよ。じゃぁな」
    言うや否や駆け出し、既に豆粒に見える程離れていた。
    「行ってしまった…流石柱だな」
    「あんなに急いで、この後も任務なんだろうな」
    「民間人だけじゃなく隊士も守ってくれるなんて」
    「俺なんて術食らって叱責されるかと思ったのに」
    「…柱の事怖いと思ってたけど、誤解だった」
    「感心してる場合じゃないよな、俺達も頑張らないと」
    「そうだな、音柱様に恥じない隊士になろう」
    何も知らない隊士達は鬼殺の意志と結束を強めたのだった。

    ・・・

    そんな隊士達の会話など露知らず蝶屋敷に、正確には病室に直行し、入室直前で呼吸を整え平静を装い戸を開けた。
    「例の鬼斬ってきたぞ。どうだ、体は」
    しかしそこに彼女の姿はなかった。
    「胡蝶!あいつどこ行った!?」
    「騒ぐなと何回言わせるんですか?彼女は別の場所に移りました。あなたに だ け は 伝えないで欲しいと言われています。怪我がないなら帰ってくださいね」

    その後鴉を使い鼠を使い捜し出したが、任務だ鍛錬だと面会を拒否され、やっと会えたのは二月程後の事だった。ようやく会えた彼女は前回と違う意味で身体が変わっていた。
    「久しぶり、天元さん」
    「お、おう…なんつーか……変わった、な…?」
    「あの程度の鬼にやられるなんて未熟だった。柱の貴方の隣に立つのにヒョロいままじゃいけないと思って鍛え直したの」
    「根に持ってたのそっちかよ!?い、いや、お前はあのままでも…」
    「八つ当たりまでして、貴方に会わせる顔がなくて。ちゃんと向き合えるまで時間が掛っちゃった。待たせてごめんね」
    「…キニスンナヨ」
    「いつか柱として並べる様に頑張るからね。じゃぁ、次の任務があるから」
    そう言って颯爽と去っていく、二回りほど大きくなった彼女の背中を見送った。


    後日、音柱と任務を共にした隊士、そして恋人である女性が短期間に見違えるほど逞しくなった、更には鼠までも鍛え上げた肉体になれるらしいと噂が広まり、音柱の下に継子希望者が殺到した。

    おしまい

    +31

    -10

  • 15661. 匿名 2024/05/10(金) 22:48:27 

    >>15656

    まとめ②

    【お話】
    ・猗窩座
    >>4329 筋肉マイフレンド(お題:140字・歌)
    ・後藤さん
    >>8585 かくしごと
    ・義勇さん
    True Merry Rings(歌お題)
    >>4360 >>4365
    ・宇髄さん
    >>8126 走れ王子様(お題:書きたいところだけ)
    >>10354 アンタッチャブルGirls(歌お題)
    散らば諸共(お題:第二ボタンを奪え)
    >>3905 >>3912
    あなたとマッスル(⚠️女性キャラが出ます)
    >>6506 >>6559 >>6638
    ・煉獄さん
    >>9271 摘むには惜しく散るには哀し 咲けよ繋げよ過去未来(お題:俺にしとけよ)
    >>15514 Bitter Sweet BIRTHDAY
    いつまでもあると思うな嫁と飯
    >>13446 >>13888 >>14325 >>14868

    【その他】
    番号チャレンジ(失敗)
    >>9442 >>9451

    【ご挨拶】
    リアル任務等が忙しい時期であまり参加できないかと思っていましたがそこそこ来ていました。いつ来ても何かで盛り上がっていて楽しいひと月でした。
    Part3からおります。今回は何となく明るめのお話が書けた気がします(当社比)。
    読んでくれたすべての方、±、コメントくださった方、ありがとうございました。

    前回のまとめはこちらです。
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