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4302. 匿名 2024/04/19(金) 22:01:08
>>4243チャラかった推し >>544歌お題
⚠️🐚 ⚠️解釈違い
⚠️どんな推しでも許せる方のみ🌫
捕食:①
「彼女面なんてしないから安心して」
それは単なる遊び相手が言うならお利口さんなセリフなんだけど、彼女の口から聞かされると何となく面白くなかった。
「そう」
ベッドにうつ伏せに横たわったまま素っ気なく返事した僕を、どこか諦めたような表情で見ていることにも気付かないフリをした。
他にかけるべき言葉があったはずなんだけど、僕も少し不貞腐れ気味だったのかもしれない。
こっちは割と本気で口説いたつもりだったのに君は違ったのかなって、肩透かしを食らった気分だったんだ。
彼女とは付き合っているわけではなかったし寝たのもその一度きり。
決してワンナイトで遊びたかったわけじゃないのに、ちょっとだけ遊びすぎていた僕の“本気”は伝わらなかったみたい。
そりゃ確かに僕も順番を間違えたなとは思ったけどさ。
昼に学食に行くと友人と談笑している彼女を見かけた。
するとそこに一人の男子学生が近寄り、ルーズリーフらしき物を彼女に手渡す。
ノートでも貸していたのだろうか。
笑顔で会話を交わす2人に正直モヤッとした。
彼女に話し掛ける男はみんな彼女に気があるように思えてならない。
何なんだろうこの現象。
ねぇ、誰なのそいつ。
早くどっか行ってくれないかな。
……ああ、僕ってこんな子供じみたヤツだったっけ。
カッコわる。
そいつが去ったのを見届けてから僕は彼女に近付いた。
「今日の帰り、時間ある? 一緒に来てほしい所があるんだけど」
彼女の友人が好奇の目で見ているのがひしひしと伝わってくるけど関係ない。
怪訝そうな顔をしながらも彼女は頷いてくれた。
「連れて来たかったのって、ここ……?」
「そう、僕の部屋。前に一度来たことあるでしょ」
彼女を抱いた時のことだ。
その一度きりの情事を思い出してくれているといい、などと下卑たことを考えながら彼女の様子を窺う。
「べつに連れ込んで襲おうっていうんじゃないよ。ゆっくり話がしたいだけ」
一言余計だったかなとは思ったけど、とりあえず部屋には入ってくれたので一安心する。
ベッドに直行した前回とは違い、ソファに座るよう促しお茶の準備をした。
紅茶を淹れて戻ると彼女は物珍しそうに僕の部屋を見ていた。
こないだはそんな余裕無かったもんね。
「紅茶……好きなの?」
「え? あぁ、わりと。変かな」
「ううん、男の人にしては珍しいなって」
……また何か勘繰ってるんだろうなとピンときた。
紅茶が女子御用達のアイテムだなんて誰が決めたのさ。
まったく偏見もいいとこだ。
(つづく)+29
-8
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4309. 匿名 2024/04/19(金) 22:06:40
>>4302 ⚠️🐚
⚠️どんな推しでも許せる方のみ🌫
捕食:②
「この部屋に女の子を入れたの、君が初めてだったんだけど」
「……そうなの?」
意外そうながらもまだ半信半疑の顔だ。
「よく見てよ。女の影ある? なんならバスルームも見てくれて構わないし」
「ううん、いい。片付けることなんていくらでも出来るもん」
「あのさぁ……」
僕は彼女の中でどんなイメージなんだろうか。自分のあまりの信用の無さに、情けないを通り越して可笑しくなってくる。
「あ、そこに長い髪の毛落ちてるよ?」
「いや、普通に考えて僕のでしょ……」
僕ってそんなに無節操に見えてるの?
そりゃ付き合う前にそんな関係に持ち込んだのだから仕方ないとはいえ、あまりにズタボロな評価に心は折れかかっていた。
「プライベートな空間には誰彼構わず引き入れたりしないんだけど?」
だから、君は特別なんだって分かってほしくてここに連れて来たんだ。
少し間をおいてから彼女が口を開いた。
「……茶化してごめんね。違うの、こわいからなの。もし私だけがその気なんだったら……って思うと。それなら最初から踏み込まなきゃいいんだっていう自制心が働いちゃうんだ」
そう言って力なく笑う。
ようやく聞けた本音は謙虚な彼女らしいものだったけど、そうさせているのが僕だからなのだと思うと申し訳なくもなった。
相手が誠実な男だったら悩まなくていい所なはずだ。もっとも誠実な男は付き合う前に手を出さないだろうけど。
「今日だって、女の子といる所を見て平常心じゃいられなかったの。彼女でもない私がそんなこと思う資格なんて無いのに。こんなに独占欲強かったんだって自分でも驚いているくらい。たった一度……そんなことになっただけなのにね」
「今日?」
そんなことあったかな……。
そういえば学食で誰かに話しかけられた気もするけど、彼女と知らない男のことに気を取られていた僕はそれどころじゃなくて適当にあしらったんだっけ。
今の僕には彼女以外の子なんてその程度のものでしかないのに。
「僕は、その資格とやらを君にあげたいと思っているんだけど」
「……え?」
「順番が逆になって悪いんだけど、付き合ってほしいんだ。僕の彼女になってよ」
「──彼女って何人いるの?」
「いや、だからさ」
「ごめん、冗談がすぎたね」
ふふっと笑みを漏らした顔が可愛かったので、文句を言う気はそこで失せた。
「言っとくけど僕、同時進行はしたことないし自分から告白したのも初めてなんだけど。で、返事聞いてもいい?」
「えっと……本当に私でいいの?」
「何度も言わせないで」
「……じゃあ、よろしくお願いします」
彼女がぺこっと頭を下げる。さて、ここまでは予定通りだ。
「それじゃ、もう遠慮する必要ないよね」
「えっ? ……きゃっ!」
僕は彼女の腕を取って立ち上がらせるとベッドの方へと押しやり、足が縺れたついでにそのまま倒れ込ませた。
──“資格”を手に入れたのは僕も同じだからね。
(つづく)+30
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13551. 匿名 2024/05/07(火) 09:01:36
>>13462
🌫まとめの場をありがとうございます。
ここにあるのは全て、むいくん推しの私の解釈によるむいくんのお話です。
【長文・SS】
>>724 帰宅困難シンデレラ
>>1201ご奉仕させて!(全3話)⚠️🐚
>>2167推しの第二ボタンを奪え
>>2315最初の夜、最後の恋を君と
(全12話)⚠️🐚
>>3978キスまで何cm?
>>4302捕食(全3話)⚠️🐚
>>6102僕しか知らない君の香り⚠️🐚
>>7575後朝⚠️🐚
>>8175Complete(全2話)⚠️⚠️⚠️⚠️🐚
>>8236借り物競走
>>9061いちごショート🍓
>>10333祈り
【ガヤ、一言、お題回答等】※一部抜粋
>>690 便利屋🪓
>>1900ミャクミャク
>>1958推しの車
>>4018彼トピ写真館
>>4963彼トピあるある
>>7992歯科検診
>>8282北島三郎🎲
>>8293推しの部活
>>9281小室系🍉
>>12134 >>12177子供の日
>>13401Janne Da Arc
【bokete回答】
>>3289 >>3407 >>3468 >>12298
Part15のまとめは12727です。
前回の「次トピで書いてみたいお話」というお題に「推しにメイド服を着せる話を書いてみたい」という回答をしていたので、それは有言実行できて良かったです🤭
今回はまとめをしない前提で参加していたので、そんな己の性癖に全振りしたような暴走妄想をメインに投下していました。
しかし、ここに来る度にトピ画のむいくんが「せっかくトピ主になったのに君は何の爪痕も残さないの?」と訴えかけてくるので、思い直して記録というか記念としてまとめることにしたという経緯があります。お話で爪痕は残すのは難しいので、せめてまとめだけでも……ということで。
むいくん二度目なのにごめんよー🥺💦と思いながらも、トピに来れば推しが出迎えてくれて、それが自らの手によるものだということはとても幸せな体験でした。
時間を割いて読んでいただいた全ての方に感謝します。評価・コメントありがとうございました。\( *´ω`* )/ウレシカッタヨ♪
ではでは、フィナーレと柱稽古編に向けてまだまだ盛り上げて行きましょう♪🤗💕+71
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